映画ファンさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

愛の狩人(1971年製作の映画)

3.7

ジョナサンがサンディが付き合っていた女と一夜を共にしたことで月日が経っても拗れ続けていく映画
クレジットが流れる中、男同士のエロ談義で始まっていき中々そそられるものがある
後半、ジョナサンが恋愛遍歴を
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3-4x10月(1990年製作の映画)

3.7

草野球チームに所属しているガソリンスタンド店員の雅樹がヤクザをカッとなって殴ってしまったことで抗争へと発展してしまう映画
2作目にして脚本も北野武、たけし軍団の面々も出演し前作「その男、凶暴につき」と
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老兵は死なず(1943年製作の映画)

3.8

南ア戦争後ロンドンに帰ったクライヴ中尉がドイツの英国批判の噂を聞きベルリンへと向かう戦争映画
第二次対戦中に制作されたとは思えないほど攻めた内容、2時間40分の長尺にも関わらずサクッと省略し綺麗にまと
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スタスキー&ハッチ(2004年製作の映画)

3.6

同名のテレビシリーズをトッド・フィリップスがリメイク映画化
序盤からイージーライダーパロディしたりおふざけ描写は多いがトッド・フィリップスらしい毒は薄いように感じられた
テレビシリーズから引き続き赤の
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.9

1955年、南西部に位置する架空の町アステロイドシティを描いていくコメディ映画
ロスアラモスによる原爆実験はオッペンハイマーと共通する箇所
劇作家の語りから始まっていき、オープニングクレジットもホーク
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市子(2023年製作の映画)

3.4

3年付き合った彼女の市子にプロポーズした長谷川、しかしその翌日パッタリと姿を消し戸籍もないことを知ってしまう映画
序盤に市子が月子という妹の名前を使っていた小学時代、高校時代を挟んでから長谷川の視点へ
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マルセル 靴をはいた小さな貝(2021年製作の映画)

4.0

祖母と2人暮らししてる靴を履いた喋る貝のマルセルを主人公にしたモキュメンタリー映画
すぐに特定されてしまうSNS社会への痛烈な批判も入り、全世界に公開することに懐疑的なマルセルが印象的だった
後半は祖
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ナポレオン(2023年製作の映画)

4.1

ナポレオン・ボナパルトの半生をリドリー・スコットが映画化!
2時間半という長尺を使ってるのにも関わらずほぼダイジェスト形式で淡々と進んでしまいどこかひとつに絞って描くべきだったのかなぁとも感じる(エル
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秒速5センチメートル(2007年製作の映画)

4.6

小学校から離れ離れになった明里を忘れられない貴樹を描いていく映画、約10年ぶりに鑑賞
再会する2人を描いた1章、引越し後の中学時代を描く2章、社会人になり今でもあの頃に縛られている3章の三部構成となっ
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言の葉の庭(2013年製作の映画)

4.1

雨の日は学校をサボっていたタカオが偶然仕事をサボっていたユキノと出会っていく映画
落ち着くような雨の表現の巧さはさすが新海誠だなと感じる
靴職人の夢を抱きユキノに打ち明けるようになっていく流れ、そして
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

災害の出口である扉を閉じている青年草太と出会った少女鈴芽を描いていく映画
新海誠「災害三部作」の集大成ということではあるが君の名は。、天気の子寄りというよりそれ以前の星を追う子どものような路線に回帰し
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星を追う子ども(2011年製作の映画)

3.5

父の形見の鉱石をきっかけにシュンと出会い地下世界アガルタの存在を知った少女アスナと亡き妻を蘇らせるためにアガルタを探していた臨時教師竜司を描いていく映画
アガルタの絵面はラピュタっぽくもあり、序盤の牧
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ほしのこえ(2002年製作の映画)

3.9

新海誠の劇場初公開の短編映画!
2040年代を舞台に国連に選ばれ宇宙へと旅立った少女美加子と昇がメールのみで繋がっていく星を超えた遠距離関係を描いていく
30分と満たない尺で近未来宇宙というスケールの
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.8

原爆の父と呼ばれたロバート・オッペンハイマーの半生をクリストファー・ノーランが映画化し見事オスカーを勝ち取った作品、池袋のIMAXGTレーザーにて鑑賞
冒頭の爆風の重低音からまず惹きつけられ、ロバート
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雲のむこう、約束の場所(2004年製作の映画)

3.4

新海誠劇場2作目にして60分以上が長編としては本作が初!
この時からすでに空を使った対比の構図は決まっていたのはさすがだなと感じる
90分の尺ではまだ描ききれなかった部分も見られたが本作をより大衆向け
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ロードハウス/孤独の街(2024年製作の映画)

3.3

パトリック・スウェイジの80年代アクションをジェイク・ギレンホールでリメイク
2024年に作られたとは思えないほど良くも悪くも古い作りで逆に笑えた
敵役コナー・マクレガーの存在感がまた印象的

カード・カウンター(2021年製作の映画)

4.0

軍刑務所で覚えたカードの知識でギャンブラーとして暮らしているウィリアムは戦友の息子と名乗るカークの計画にのっていくクライム映画
オーシャンズ11のような華麗さはなくポール・シュレイダー版ハードエイトと
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ティル(2022年製作の映画)

4.0

1955年、白人女性キャロラインをそそのかしたとして黒人少年エメットが白人集団に惨殺され母親のメイミーが裁判を起こした一連の事件を映画化
息子が殺されたことを受け入れられず神に棺桶から出してくれると懇
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マディのおしごと 恋の手ほどき始めます(2023年製作の映画)

3.4

地元を生まれてからずっと離れていなかったマディが仕事をクビになり家まで失いかねない中、金持ちの息子パーシーとデートして大人にさせてやって欲しいと頼まれ承諾していくコメディ映画
マディがあの手、この手で
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タンジェリン(2015年製作の映画)

4.0

3台のiPhoneで撮影した低予算インディペンデント映画
iPhoneで撮ったという割に絵面をそれほど安っぽく感じさせなかったことに驚いた
トランスジェンダー同士の恋愛関係というマイノリティーな題材を
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サハラ 死の砂漠を脱出せよ(2005年製作の映画)

3.0

一枚の金貨をきっかけにWHOの医師エヴァとともにマリ共和国に冒険しに行くピットを描くアドベンチャー映画
映画の中身はほとんど空っぽだが、大砲が不発に終わったかと思えば時間差で爆発したりインディジョーン
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闇のバイブル 聖少女の詩(1969年製作の映画)

3.7

少女ヴェレリエが摩訶不思議な世界に迷い込む、所謂不思議の国のアリス的なホラー映画
ゴジック・ロリータ映画の中でも一際カルト的人気を誇る本作
終始緑がかった色調で展開され不気味な異色さを際立たせていたの
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エレジー(2008年製作の映画)

3.8

大学教授のデビットが30歳離れた教え子コンスエラと関係を持ってしまう映画
中年の危機について踏み込んだ作品でもありそれと同時にロマンスを描いた多角的な内容になっていた
自分よりも魅力的な若い男の方へ行
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ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

3.6

ヤクザに入った1999年、組長の柴崎の元活動していた2005年、そして出所後の2019年の3つの時代を描く映画
3つの時代というが実際は尺の半分くらいは出所後の何もかもが変わった現代社会や組についてい
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スペースマン(2024年製作の映画)

3.4

太陽系の果てに送られたヤクブ、太古の生物ハヌーシュと出逢いながら地球に住む妻を思い出していくSF映画
宇宙での壮大さは全く感じさせず夫婦関係に焦点を当てたとてもミクロな映画になっていたのが印象的

ジョン・バティステ:アメリカン・シンフォニー(2023年製作の映画)

3.8

グラミー賞で最優秀アルバム賞を受賞したジョン・バディステ、その半生を描いたドキュメンタリー映画
パートナーが癌に苛まれる中、アメリカン・シンフォニーを手がけていく辛い時期に焦点をあてていたのが印象的
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正欲(2023年製作の映画)

3.7

不登校の息子がYouTubeをきっかけに希望を見出したことに不満を覚える検事の寺井、かつての同級生が結婚し子育てする中で実家暮らしのパート社員桐生、大学のダンススクールにいるが上っ面だけ取り繕う周囲に>>続きを読む

アノマリサ(2015年製作の映画)

4.4

カスタマーサービス業をやっているマイケルは一目惚れした女性リサ以外すべての人間が同じ顔、同じ声に見えてしまうストップアニメーション映画
所謂中年の危機を迎え鬱屈したマイケルの解像度が高く、好きなもの以
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ブラインドスポッティング(2018年製作の映画)

3.9

保護観察期間残り3日を迎えた黒人のコリンが親友で白人のマイルズに振り回されていく映画
人種の違い、貧富の格差があっても成立する友情という綺麗事で片付けるのではなく残酷なほど身分の差を突きつけられていく
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スター・トレック/叛乱(1998年製作の映画)

3.7

新スタートレック劇場版第3作!前作に引き続きジョナサン・フレイクスがメガホンを取る!
前2作のような時空を超えた衝撃展開こそないがこれまでと比べクルーの活躍に重点が置かれシリーズを総括する内容にはなっ
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ザ・センチネル/陰謀の星条旗(2006年製作の映画)

3.3

シークレットサービスのピートは親友が殺されたのを受け大統領暗殺計画に携わっている内通者がいると勘づきながらもう1人のシークレットサービスのデヴィッドと共に捜査していくポリティカルアクション
00年代の
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.6

ヴィルヌーヴ版DUNE2作目!
これまでのあらすじや説明の一切を排し前作の直後からそのまま展開していく
広大な砂漠や夕焼けを背景にきめ細かい登場人物の動きを表現したのはアラビアのロレンスを彷彿とさせる
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ラスティン:ワシントンの「あの日」を作った男(2023年製作の映画)

3.7

同性愛者の公民権運動家バイヤード・ラスティンを描いた伝記映画
ワシントン大行進に至るまでを描き100分ほどの短い尺でよく描ききったなと感じる
あまり知られてないラスティンという人物がキング牧師にもこん
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伯爵(2023年製作の映画)

4.0

250年の末、生きることに疲れた吸血鬼ピノチェトとその家族を描いていくダークコメディ映画
どこかメル・ブルックスの映画にベルイマンのような構図を足した感じで世界観には入り込みやすかった
近代史と虚構を
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ハリエット(2019年製作の映画)

3.8

フィラデルフィアからペンシルベニアまで逃げ延び奴隷解放の英雄となったハリエット・タブマンを描いていく伝記映画
逃げ延びたことにより奴隷制から解放されたといっても問題は大きく逃げ延びた後こそに焦点を当て
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アウトフィット(2022年製作の映画)

3.7

マフィア御用達の仕立て屋の仕事部屋のみで展開するワンシチュエーションサスペンス
マーク・ライランス演じる仕立て屋はどこかファントムスレッドのダニエル=デイ・ルイスを彷彿とさせる雰囲気があり魅力的
10
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