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デューン 砂の惑星PART2のUnkiのレビュー・感想・評価

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)
3.4
映画館で視聴。
相変わらずの映像美で、その点は圧巻でしたね。映画館で観るべき映画ですよ。

さて、中身の部分については、少し「おや?」という感じ。
なんというか、やたらテンポが早くて、1のような丁寧な描写が減っていた印象を受けた。
1は恐ろしいほど丁寧で、ゆっくりとした描写を続けていた。だからこそ、あの圧巻の映像美から生み出される惑星DUNEへの没入感をじーーっくり映画館で味わえて、まるで没入型のアトラクションみたいな感覚だったんですよね。
それに比べると、今作は1の持ち味の一つだったこの没入感が感じられないくらいにはテンポが早まっているというか、「巻いてるなぁ」という感じでしたね。
もちろんこれはどちらが正解という話ではなく、描き方の方針が変わったのかなーと思っていて、この早いテンポの描き方はどんどんストーリー転換があって観客を飽きさせずにドキドキさせる効果はあるわけです。どちらが好きかは人によって好みがあるとは思います。

そして個人的好みとしては、1のゆっくり描くことでテンポの良さは切り捨てて、代わりに没入感を最大化する手法の方が好みで、「地球外惑星の異世界DUNE」をメイン舞台とするこのハードSF作品には合っているなーと感じたんですよね。

1のあの雰囲気は、「2001年宇宙の旅」みたいなストーリーはそれほど濃くないけど未知の世界を体感させることで価値を生み出すハードSFのそれで、このタイプの作品って本当に作るのが難しいと思うんです。体感で楽しませるって、もうセンスで作るしかないわけなので。(ストーリーで楽しませるのはある程度論理的な展開の組み立てで出来る範囲と思ってる。)だからこそ、このタイプの作品は数が少ない。(もしくは、挑戦しても基本的には駄作になってしまう作品が多数で、結果的に広く知られる作品が少ないのか。。。)

私個人の評価としては、1 >> 2 で少し点数を下げてしまいました。

とはいえ、好みなので。逆に1がゆっくり過ぎて少し眠かった/風景描写とかいらないからさっさとストーリー進めてくれ という好みの人には、むしろ2の方が楽しめるでしょう。
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