シカゴ国際映画祭にて。
歴史フィクション、緊張感漂う独特の雰囲気のスリラー。意外と面白かった。
秘密警察の将校が罪悪感を抱き始め人々への償いをしようと組織から逃走する話。
レニングラード、KGBの前身組織の1つNKVD(内務人民委員部)は国に対する反逆者や裏切り者を容赦なく処刑していた。主人公ボルコノゴフはそのキャプテンで、償いをすべしという天の声?を聞き実行すべく組織から逃走。
それまで罪悪感ありながらも仕事に徹し、冷徹に組織の任務を粛々とこなしてきた彼がスイッチが入ったように何かに目覚める感じ。
彼自身も裏切り者として処刑されるリスクを負いながら不当な扱いを受けた人々をあたる。
償いのつもりでも人々から見ればやはり彼はあの組織の人間なので、そりゃ警戒もされる。
まるで人間の気配を微塵も感じない冷徹な悪役のような彼が後半は監視され追われる側の悲惨な一人の人間になっている。
人間らしさを取り戻していくほど命の危険度が上がっていくという皮肉。
生きるためには人間の心を持つことができないのか。それならば危険を犯してでも人間でいたいということだろうな。
劇中でも時々流れエンドロールで流れるあの曲(アレンジ版)が耳に残る。
*グロくはないがわりとショッキングなシーン多い。
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