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硫黄島からの手紙のtoriten45のレビュー・感想・評価

硫黄島からの手紙(2006年製作の映画)
3.5
クリント・イーストウッドが監督した戦時中の日本を舞台にした映画です。日本の第一線で活躍する俳優たちを起用して全編日本語。外国人が作ったとは思えないほど日本人に馴染みやすい作りになっていて、これがまず驚きでした。2部作のうちの日本人側視点で描いた作品です。アメリカ人視点の『父親たちの星条旗』('06)を観てから本作観る順番で私的にはよかったです。ただ続きものではないので、どちらから観ても大丈夫みたい。

1945年、太平洋戦争の最大の激戦と言われている「硫黄島の戦い」。『父親たちの星条旗』では見えない恐怖、得体の知れない恐怖とされていた日本兵たちが、本作では普通の人間として描いてくれている。「日本人もアメリカ人も同じ」。そんな思いが感じられる作品に仕上がっていてことが喜ばしく感じられました。

そしてこれだけの大作を同年に2本公開させたC. イーストウッド(当時75歳!?)の行動力はなんとも凄まじい…。

戦争の不条理を見事に描いていた作品でした。
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