ひろゆき

コンパートメントNo.6のひろゆきのレビュー・感想・評価

コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)
3.4
銀幕短評(#694)

「コンパートメント No.6」
2021年、ロシアほか。1時間47分。

総合評価 67点。

つまり 夜行寝台特急列車の6号個室ですね。

この映画では、互いに見しらぬ女と男とが、女の予約手配の変更から、ロシアの極北地にむけた寝台列車で ふたりきりの相部屋になります。女同士でも男同士でも知らぬ二人どうしの顔つきあわせた相部屋での時間の過ごし方はなかなかむずかしいけれど、あいての男が野卑な言動をいきなり繰り返すので、女は心身を固く閉ざしてしまいます。目的地は遥かにとおいのに、無事に彼女はそこにたどり着けるのか。またその目的を達せられるのか。どきどきする筋運びです。

遊びでも仕事でも、世界のあちこちに行きましたが、だいたい楽しい目ばかりしました。ただイギリスだけが、詐欺に遭ったのと 空港で預けたスーツケースから土産品を万引きされたのとで(ヒースロー空港は職員が万引きするので悪名がたかい)、イメージのかなりわるい国にとどまっています。まあなにからなにまでうまくいくことは、人生なかなかむずかしいものですね。

夜行列車に乗ったのはこれまで2回で、ひとつは妻とイタリアのベニスからフランスのパリに行ったときと、もうひとつは先日に父とふたりで大阪から東京に行ったときです。鉄道でもバスでも空路にしても、夜行旅は好きですが、鉄道旅でのコンパートメント占有は独特の雰囲気がありますね。世間から隔絶されて、夜の深淵にぶらさがって ひとり占めしている体感がある。すてきな夢がみられる予感がする。
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