geminidoors

渇きと偽りのgeminidoorsのレビュー・感想・評価

渇きと偽り(2020年製作の映画)
4.2
少し前に観ていたが忙しくてレビュー忘れてた。
自分はなんだかオーストラリアの大地を舞台にした作品は好みなのかも知れない。監督や中身のテーマが異なっても、不思議と落ち着いて受け入れられる気がする。何故だろ…

エリック・バナの多くは知らないが、初めはブラピ主演の"トロイ"で知り、その後に"ミュンヘン"や他の戦争映画などに出演している彼を記憶している。
彼の様に体躯も顔も所謂ルックスが良い人は、余程の時代波に乗らないと爆発的な人気は寧ろ出にくいかも知れない。
でも彼自身の人柄なのか判らないが、真面目でナイーブそうな部分が滲み出る演技は、彼がチョイスしてきた役柄に合ってはいると感じる。
内でも当作品では母国に於いて彼の真骨頂とも云える位に、ワタシは魅入れて嬉しい。

決して派手な作品ではないし、所々で惜しい展開の詰めの甘さがあっても、妙な"と金"的な材を出したり奇を衒ってくる訳ではないから良きかな。
この辺りの系統の中で、"そんなには売れないめっけもん佳作!"のリストに是非入れたい。

余談としてー
(中味の味わいは違うにしても)あえて名付ければ"豪州乾性ノアール"として、近年の鑑賞で個人的に好きな作品を幾つか列記しよ。
他にもあるのだが列記の内3つは盤買いしてしまった位に好き。
難しくないし、けれど演者がたしかに屹立していて最後まで飽きない。仕事に疲れた心身でも缶ビール片手にいつでも観れるんだ。

日々がつまらなかったり逃げ出したいと思う頃は、変わった作品や奇抜さを求めたり。"ここではない何処かー"へ連れて行ってくれる作品を探したりしていたかも知れないけれど…
今となっては既に"もう逃げれない"と分かってるし、日常を"つまらないと思うか否か"は自らの"スイッチの入れ方次第でかなり変わる"とも知ったオッサンだからかな…
要はこの辺りの業強な作品と、他にはトニー・ガトリフ監督作の漂流色を、その両者をまるでスルメイカを齧る様に何回も何回も噛み締めるのが、きっと性に合うっつうか…
人生で今はそんな段階(時期)なのかも知れないなーなんて思ったりネ。

淀川さんも常々言われていたからね。
"素敵な作品を何回も観る方が人生は豊かに成るかも知れない" ーみたいな事を。
それは映画だけじゃないよね。
これ以上は多く書かないけど、この辺りの気付きは我が娘にもそろそろ自分で経験から感じて欲しいと願うんだナ…



さて話を映画に戻してー
勝手に名付けた"豪州乾性ノアール"としては
"プロポジション"
"奪還者"
"ミステリーロード1"
"ミステリーロード2"

勝手に似た匂いと鼻の奥が感じる他国舞台作品としては
"最後の追跡"
"ガルヴェストン"
"復讐者のメロディ"

未だ未だ出そうだけど、午後の仕事が始まるんでこの辺りで〜

サヨナラ×3!
geminidoors

geminidoors