自らデザインしたドレスを売る店を経営したいと夢を抱く若いシンデレラは、ロバート王子に見初められ、舞踏会で販売のつてを得るチャンスを掴む。
しかし、継母はそんな彼女の夢を非現実とみなし、結婚こそが女の幸せとゆずらず、自身の娘2人と共に出かけてしまう。
ケイ・キャノンが脚本・監督を務めた、2021年製作のイギリス・アメリカ合作のミュージカル・ファンタジー映画『シンデレラ』。
童話のシンデレラの固定概念を覆していてとても新鮮で良い作品でした。
物語は、シンデレラの流れを汲みつつ、現代的な価値観、女性の自立、真実の愛を語っていく。
もともとのシンデレラの価値観に対して、女性を選ばれるだけの存在として描くのはどうなのかなーと、ちょいちょい言われる論がある。
まぁ昔の価値観だし、それはそれじゃないかなぁと思っているのだが、そんな価値観に真っ向からぶつかった作品と言える。
もう現代っ子は待つだけの他力本願には憧れないのかもね。
ママ母達も完全な悪では無い、ちょっぴりマヌケな王子様、黒人男性のフェアリーゴットマザー、そして自分の夢を強く追いかけ続けるシンデレラ、とても良かったです。
シンデレラを知っている方には、こんなシンデレラだって良いじゃないかと、強く勧められる、そんな作品でした。
ただ、少し気になったのがガラスの靴がどう見てもガラス製に見えなかったり今の映画にしてはCGに少し違和感があったりしました。
あと、女性の立場寄りであることは素晴らしいですが、王様とか男性陣をもっと尊重して労ってあげた方がバランスが取れたかもしれません。