未知のウィルス「白詛」の感染拡大により、世紀末的世界へと変貌したかぶき町周辺。
そこは、万事屋が出会った時代から5年後の未来の世界だった。
銀時は、単身5年後の世界へと飛ばされてしまい、そこで別人のように成長した新八と神楽に出会う。
劇場版銀魂 完結編 万事屋よ永遠なれ
タイトルに完結篇と掲げているので、さてどう終止符を付けるつもりだろうかと思いながら見てみた。
結局は次回作もあるので、終わる終わる詐欺だったが。
当たり前だが、原作で未回収の伏線(攘夷戦争、高杉と神威など)は全く触れられていない。
しかし、こうした形で「完結」させるのも、十分ありだと私は思った。
初期から登場するメンバーをしっかり使い、全員で力を合わせて危機を乗り越えるという展開は、王道ではあるが鳥肌が立った。
加えて、タイムスリップならではの展開も面白く描いており、5年後の世界での「黒幕」の正体は、少しギクリとした。
いつものように盛り込まれたギャグもキレッキレだったし、その上シリアスな展開も上手く展開されている。
ラストで主題歌が流れた後、あの曲がまさか流れるとは思わなかったが、過去から再び現在へという展開から考えると、「なるほど!」と思い、また鳥肌が立った。
マイナス点としては、冒頭の映画泥棒のくだりがちょっとくどかったところと、主要キャラを出しすぎてしまったせいで、クライマックスの主題歌が流れる大立ち回りシーンで『新約紅桜篇』ほどアクションに切れ味を感じられなかったところぐらいでしたね。
ここに原作者の空知先生やアニメスタッフの愛と情熱が集大成として込められていることを感じます。
笑い、かっこよさ、感動、全てにおいて素晴らしい仕上がりだったと思います。
観た後、ただ「ありがとう」という気持ちでいっぱいになりました。
本当に、最高のエンターテイメントです。