かそけきサンカヨウのキラのネタバレレビュー・内容・結末

私にはちょっと恥ずかしくなってしまうくらい、青春だった。くすぐったさに負けてしまいそうになるかなと思いながら観ていたけど、良い具合に全くそんなことはなかった。心が動いただけだった。


今泉作品を観るのは、これで3作目。
『街の上で』よりも後に上映されたらしい。


思ったことをそのまま書くレビューになってしまいそうだが、何卒ご容赦ください。




最初は、主人公の陽が苦手に感じた。
この子に演じさせるならこんな純粋な感じの女の子ではなくて、もっとあざとくて良い意味でずる賢いような女性なのではないかと思って観てた。
でも、だんだん違うと分かった。

陽は、強い。自分の気持ちを大切にしているし、陽には絵がある。友人たちにもとても尊重されている。だからあざとくなる必要なんて無い、そんな女性なんだろうなと自分は感じた。これがちょっとひねくれた見方だとは、分かってる。

個人的にMVPをあげたいのは、友人のサキ。
思わせぶり？な態度を取ってくる陸と2人きりでいるとき、少し女性らしさを出しているように感じたので、観ているこっちはドキッとした。でも、そんな様子を見せながらも、サキは陸を相手にしない。あれは本当にかっこいいと思う。サキが陸に靡いてたらどうなっていたことか。。

という場面で挿入される、映画のバックミュージックを確認する場面。内容が二股をかける男の彼女2人という設定で。あれはやっぱりサキと一瞬でも三角関係だったことを表しているんだろうか？あまり分からなかったが、私は後者の音楽は友情というより、寧ろ少しギスギスしているように感じてしまったんだよね。ひねくれてるのかなやっぱり。。苦笑


そしてそんな映画音楽を手掛ける井浦新演じる父親。の、娘との距離感。
私は好きだった。男手ひとつで1人娘を育てるにあたって、ああいう少し離れた距離感は丁度良いのではないかと感じた。
サチヨさんとは上手くいかなかったけれど、才能を発揮しながら娘を大切にして本当に丁寧に生きている感じがして。きっと彼は、サチヨさんと別れてとっても変わったんではないかな。なんて思った。そんな彼が選ぶニューパートナーが登場したとき、菊池亜希子だとわかってちょっとにやけてしまった。ピッタリすぎたので。。。

最初に「心が動いた」と書いたけれど、やはり私は家族ものが本当に好きだ。
陽の家族がとっても家族になっていく姿も好きだし、妹かわいいし、、何より陸の両親の話が、良かった。強くて優しいひとがたくさん出てくる話だったな。

まとまらないけど良い作品を観た。
今泉ワールド、ぜひまた拝見したいと思う。