ひろゆき

草の響きのひろゆきのレビュー・感想・評価

草の響き(2021年製作の映画)
3.7
銀幕短評(#635)

「草の響き」
2021年、日本。1時間56分。

総合評価 73点。

どの疾病疾患でもその苦しみはつらい。疾患の意味がひとに理解されない場合は、なおつらい。じぶんがひとに害を及ぼすことがあるかもしれないときは、いたたまれない。たった取るに足りない脳内化学物質の作用がうまく連係しないだけで、全身がむしばまれたような苦しみにさいなまれることには 納得がいかない。出口の見えないくるしみほど、つらいものはない。

精神障害者のつらいところのひとつは、外見上は健常者と区別がつきにくいことですね。

わたしが精神障害者というとき、それは精神病患者よりもかなりせまい概念で使います。“患者” には治癒や寛解があっても、それのないひとがいる。それが精神障害者です。障害を、病(やまい)としてではなく、じぶんが帯びる形質として、逃れられない重荷として負うひとです。そういうひとをわたしは知っています。
ひろゆき

ひろゆき