あかめ

ジャム DJAMのあかめのレビュー・感想・評価

ジャム DJAM(2017年製作の映画)
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「ガッジョ・ディーロ」のトニー・ガドリフ監督の作品ということで観に来ましたが、2017年の作品としてびっくり。こんなに楽しい映画が6年も寝かされていたとは!
冒頭にジャムがフェンス越しに歌い踊り道路に寝転ぶカットからこれは好きな映画だとわかる作品でした。レスボス島に住むジャムはギリシャ人でエーゲ海の大衆音楽を愛し、歌い踊り演奏もします。そんな彼女が継父からイスタンブールへおつかいに行きますが到着するなり、カフェでベリーダンスを踊るし、ボランティアに来ながら一切合切盗まれたアヴリルを見つけるとおせっかい焼くし、行き当たりばったりながらポリシーはしっかりあるし、抜け目なさも持つ彼女がアヴリルと右往左往しながら島へ帰るロードムービーでした。ジャムの音楽性が最高で彼女が歌い踊るそれだけで幸せな気分になります。それでいて異邦人のアヴリルの目を通して、イスタンブールからレスボス島への旅の途中に様々な社会の問題を目の当たりにしていく社会性もありました。
こんなにいい映画が小さな映画館で日替わり上映というひっそりした形で上映されているなんてもったいな過ぎます。今年見逃したら損する一番な作品だと思います。
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