あかめ

ソウルメイトのあかめのレビュー・感想・評価

ソウルメイト(2023年製作の映画)
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2016年に制作された中国・香港合作映画「ソウルメイト七月と安生」がオリジナル版だと知り、先週オリジナル版を観ました。後悔しました。それはオリジナル版が傑作だったから。こんな傑作を先に観ていたら、リメイク版を観るときに揚げ足とりみたいになるだろうと思いました。
そしてきょう、今回の韓国リメイク版を観ました。滅茶苦茶泣きました。展開はほぼオリジナルに忠実で内容は完全にわかっている状態なのにまんまと号泣させられました。
全く同じかと言うと冒頭から全然違っていたりします。オリジナルはネット小説を映像化したいからと映画会社の人間がヒロインのもとを訪れますが、こちらは美術展の主催者が絵の作者を探してやってきます。この冒頭がリメイクとオリジナルの違いを端的に表しています。オリジナルはネット小説が軸となりますが、リメイクは絵が重要なアイテムになっていました。
登場人物の目指す方向性などが改変されていますが、ちゃんと理にかなっているので気になりません。
ディテールの改変は人間関係をより明確する手助けにもなっていて、オリジナルの精神性をきちんと受け継ぎ、見せ場となる場面はオリジナルをきっちり踏まえているので違和感なく楽しめました。
そして、この韓国語版もオリジナル同様、二人のヒロインを演じるキャストが見事で、彼女たちの存在感もまたこの作品の成功に欠かせないものだったなと思います。
様々なリメイク映画がありますが、この作品はリメイク映画史上かなり成功している例となることでしょう。オリジナルを観た人も必見の傑作でした。
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