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メイド・イン・ヘヴンのjamのレビュー・感想・評価

メイド・イン・ヘヴン(2020年製作の映画)
3.8
 月がきれいですね。

二人で歩きながら、何気なく呟く

それだけで伝わる人となら

それこそ、メイド・イン・ヘブン



愛する夫と娘を残して
咲子さんは天国で30年待ち続けた
それほど焦がれた夫、志田漱石
漸く鬼籍に入った彼に会いに行くと、
側には見知らぬ若い女性が


蝉の声のなかに亡き妻の声が聴こえた、
そんな気がしたことから
30年抑えていた"妻に会いたい"気持ちが噴き出した
その矢先に命を落とす
涙の再会で幸福が二人を包む、筈が


一緒、だと思った天国での生活
若い文学青年の話を
楽しそうに聴く咲子さんのくりくりした眼が好き
ファンタジックなお話の展開は
なんとなく読めてしまうけれど
それでも
愛らしい登場人物たちを見つめるのは愉しい


直接的な言葉でなくても分かり合える
そんな人だからこそ
ずっと、待てる。
jam

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