抹茶マラカス

14歳の栞の抹茶マラカスのレビュー・感想・評価

14歳の栞(2021年製作の映画)
3.5
ある中学校2年6組の35名にインタビューするだけで学校の日常を映しているだけ、に見えるドキュメンタリー。
だが、それぞれが14歳として多角的に人間関係を築きながら大人への脱皮を図っているわけで。それを35名それぞれの視点で描くので35通り×幾許という恐ろしい手数が襲ってくるドキュメンタリーになっている。加えてそれを更に炙り出すようにこれでもかと編集にも手数をかけていてエンタメに仕上がっている。
自分の中の14歳の記憶を引き出しながら眩しく、恥ずかしく、誇らしいのだが、翻って20歳や10年後をめっちゃ大人だと思っている彼らに対して自分は責任ある大人になれているだろうかと立ち返ることにもなる。
さあ、自分の14歳に挟んだ栞をキーに本を開こう