サンデーさん

異邦人 デジタル復元版のサンデーさんのレビュー・感想・評価

異邦人 デジタル復元版(1967年製作の映画)
4.0
ママンが亡くなっても涙を流さなかったムルソー。
愛していたが悲しくはない。

翌日、彼女と海で泳ぎ、喜劇映画を観て笑い、セックスをした。
常識外れだ。

アラブ人を撃ったのは憎しみがあったからではなく、太陽のせい。

泉を求めた先に偶然彼が居て、ナイフに太陽が反射し、眩しくて理由なく何発も撃ってしまった。

世のため、
道徳心や信仰心もなく、無感動で人間の心を持たない殺人犯は許されないと検事は言い、常識外れのムルソーには勝ち目はなかった。

教誨師が言う。
何人もの死刑囚が独房の壁に浮かぶ神の顔を見た筈だと。
神に仕えし者が誘導する。
ムルソーは所詮、壁は壁でしかないと言い放った。

アルジェはとにかく暑く、常にハンカチで流れる汗を拭っている。
照りつける太陽によって疲弊させられ神経を高ぶらせる。
海に入ってる時のムルソーの笑顔がとても幸せそうで印象的だった。