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ブリス ~たどり着く世界~のoden8のレビュー・感想・評価

3.6
"無知は至福だと。大抵の人は言うけど。私はこう思う。善を体験しなければ、悪を見極められない。"
by イザベル

−−−−地球上の人間は誰しも
至福の追求に共感する−−−−

あなたの幸せとは何処にありますか??
頭の中ですか?それとも。"リアル"ですか?
と、問いかけられる物語。

"仮想現実"と"リアル"が複雑に交錯するストーリー。
主人公のグレッグがイザベルと出会い、不思議な体験を重ねていく…んやけど。
鑑賞者である僕も。グレッグ同様に、この物語の中で…何処までが"劇中のリアル"なのか困惑させられる展開。

ロマンスと呼ぶには、些か重たい雰囲気が漂う作品。明るいはずのシーンなのに、そこはかとなく感じる空虚な質感。

"リアル"に居場所を見失い、自分が自分ではなくなってしまいそうでいたたまれない感覚。その辛さが、頭の中にもう一つの世界を創り出すんだろうか。

創りだされた"仮想現実"は、本当の"至福"に辿り着ける?
幸せで溢れる世界。いや、幸せだけで構成される世界の"幸福"に。歓びを感じることができるのかなぁ?
"幸福"とは感謝すべきものなんでしょうか?
息をする様に、"幸せ"で飽和された世界。そこは、ボクらにとっての理想郷?
ボクが創った世界に、"リアル"な大切な人は存在しますか?

煩わしいことがあるから、幸せを感じることができるのか。幸せを知っているから、煩わしさを覚えるのか。
それとも。
大切な人と感じるから。
"リアル"な"幸せ"だと感じることができるのか。

リアルなアナタを
必死に探してくれる人がいる
これ程に
至福な世界はないのでは

"パパの頭の中を、お前に見せたいよ。"
by グレッグ

Cast(役者·キャラ) 3.5
Story(物語) 3.5
Architecture(構成) 4
Picture(画) 3.5
Acoustic (音) 3.5
24-87
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