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桐島、部活やめるってよのoden8のレビュー・感想・評価

桐島、部活やめるってよ(2012年製作の映画)
3.8
とりあえず。

桐島はぁ〜いっ!?????


異色なようで、原色な青春映画なのかな。

僕が高校生の頃には感じたことなかったけど。おっさんになったここ数年で、なんとなく感じる感覚に凄く似てる気がしないでもないのよね。

"くだらない毎日"に感じてしまうという点で。

実際には、そんなこともないんだよね。それなりに"やりたいこと"や"情熱を注げるもの"があるのだから。

だけど。"それら"が、他者との関係性や。社会の中にいることで、自分の中で確信の持てない。"不安定な存在"になってる気がしたりするんかな。
ただただ、自分の中での好きなモノへの気持ちに正直でいられれば。周囲の雑音なんて気にならなくなるはずなのにね。
それの、好きなことに対して無敵でおられる感覚が…難しいのだよね。

"桐島が部活やめるってよ"。
ほんの些細なはずの、ただこの一つの事象に。多くの人が心を揺さぶられる。
この作品においての"桐島"の存在感がデカ過ぎるのだよ。
一切姿が映し出されないのにっ!!!
知らず知らずのうちに、"桐島"の影響力に翻弄されちゃってんですよ。
その構成が面白いよね。

"桐島"のスター性が、多くの人たちに"自分は持たざる者"のだと錯覚させるのですかね。

登場人物たちが、みんなギリギリ。
自分を保つことに。
おっさんになった今だからこそ、多少の諦め効くのだけど…。前途多望な高校生にゃ、ちと辛すぎるよね。

そんな繊細な感覚を、今をトキメク俳優さん方の特大のポテンシャルで表現されているのよね。若い頃で、この存在感かっ!??そりゃあ、現在のご活躍に納得しかないよねぇん。


桐島 部活やめるってよ
希望の象徴のはずだった
誰かには
絶望を告げるニュースだけど
桐島が全てではない
本当の希望はキミの中に眠ってる

Cast(役者·キャラ) 4
Story(物語) 3.5
Architecture(構成) 4
Picture(画) 4
Acoustic (音) 3.5
24-104
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