小説は未読、舞台も観劇はしていない。
ブロードウェイで主演を務めたシンシア・エリボの迫力ある歌声をコンサートで聴いたことがあり、今回の映画はどんな歌声が聴けるか楽しみに鑑賞した。
20世紀初頭、まだ黒人人種差別も酷かった時代。
黒人社会の中においてもさらに女性は虐げられ、少女は理不尽な扱いを受ける。
子供のと別れ、望まない結婚、妹との別れ、暴力。神はどこにいるのか…。
酷い仕打ちを諦め逆らうことなく暮らす。ほんの少し幸せが欲しいだけなのに。
意見を言えないセリーとは対象的に、自分の意思を持った女性達は彼女に希望を与える。
セリーが少しずつ言葉を発する。
見ていても途中で胸がギュッとなるほどに苦しくなる。
「神はいるのか」自問自答。
自暴自棄にならないその宗教心が自分の中にあるだろうか?
憎むよりも赦すことで幸せになる。
自分のした行いは自分に返ってくる。
自分の神に対する気持ちはそこまでに達していない。信仰とは…
ミスターの変わりように、信じて良いのか?と思う自分。(邪心があり過ぎる)
ラストは涙。
ストーリーは重たいけれども、ミュージカル映画で歌は楽しむことができる。
舞台を観たいと思った。
ただシンシア・エリボの歌声には敵わない。