ハレルヤ

戦艦バウンティ号の叛乱のハレルヤのレビュー・感想・評価

戦艦バウンティ号の叛乱(1935年製作の映画)
3.8
タヒチからジャマイカへとパンノキの苗木1000本を運搬する任務を受けた戦艦バウンティ号。過酷な環境に加えて、冷酷な態度で乗員に罰を与える艦長の影響で命を落とす者も現れる事態に。怒りに満ちた一等航海士のクリスチャンは艦長を含む一味への反乱を企てる実話を基にした物語。

1787年に実際に発生した反乱事件を描いた作品。1935年という90年近く前の映画という事もあり、どんな形で作られているのか気になって鑑賞しました。

予想以上に見やすく分かりやすい内容。冷血で少しの緩みも許さず、乗員を酷使する艦長のブライ。鞭打ちや食料の半減、衰弱により死んでしまう乗員も。更に私利にも走る。それを知った一等航海士のクリスチャンと深く対立する。

そんな劣悪な状態に業を煮やしたクリスチャンは反乱を決意。命がけで立ち向かう。一見勧善懲悪の物語に見えて、今の社会の縮図が描かれており、思っていた以上の深みがあります。

CGなどの映像トリックが全く無い時代。荒波の中で奮闘する乗員たちの姿もリアルでしたし、古臭さはそれほど感じないものでした。終盤の裁判も含めて2時間15分ほどの長さでも飽きさせない仕上がり。当時のオスカー作品賞受賞も納得です。
ハレルヤ

ハレルヤ