精神科医として働くローズ。ある日ローラという患者が診察中に突然発狂したと思ったら、満面の笑顔を浮かべて自殺する。その事件以来ローズは自分の身にも不可解な現象が相次ぎ、精神的に追い詰められていくサスペンスホラー映画。
出だしのワンカットからもうヤバさが浮かび上がり、そのままショッキングな事件へと発展。出だしの掴みは完璧レベル。その後もローズの周囲で次々と原因不明な出来事が起こり、誰も信じてくれない。誰も助けにならない。孤立と不安、恐怖に苛まれるローズをソジー・ベーコンが好演。
ケビン・ベーコンの娘さんで、今回初めて見ましたが、お父さんにちょっと似てますし、今後も活躍を期待したいですね。
謎の自殺の連鎖や得体の知れない何かが自分のそばに現れる様子など、「リング」や「イット・フォローズ」のような作風。ってか終盤は「リング」に近かった。笑
笑顔というと普段なら良いイメージがありますが、本作では恐るべき狂気のアイテムへと変貌。今までありそうで無かった発想（他の映画であったらすみません)で繰り広げられるホラー。最初から最後まで気が抜けませんでしたね。
音の使い方もお見事。嫌な気分を煽り立てる音もあれば、敢えて静寂を取り入れてドカンとくる場面とのメリハリも良かった。ちょっと音のデカさでビビらせ気味ではありましたが。笑
何が現実で何が幻覚なのか。その区別がつきにくいのもローズの混乱をダイレクトに感じられるもの。希望から絶望へ叩き落される場面もありますし、スカッとする内容ではないです。むしろ後味悪めなホラー映画を求めるなら全然アリでしょう。
