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炎のデス・ポリスのmikanmcsのレビュー・感想・評価

炎のデス・ポリス(2021年製作の映画)
4.0
オープニングから70年代アクションっぽい雰囲気。「ダーティ・ハリー2」の音楽&タイトルロゴも雰囲気満点で、なんか期待できるかも!。

舞台は田舎の警察署。組織の金を奪って逃走中っぽい犯罪者が身の安全を確保するためにわざと捕まって檻の中に。そこに組織の追っ手も乗り込んできて、それを阻止しようとする黒人女性警察官、、というオハナシ。要は「悪人だらけ、誰が生き残る?」系のアクションで、随所に70年代映画へのオマージュを感じますが、アクションと関係のない警察署内の人間関係や無駄話を描くところは「タランティーノ以降」を感じさせます。

予算が少ないのを逆手に取って、舞台を警察署内だけにしたことで閉ざされた空間内での攻防が緊張感を持って描かれ、すこぶる面白いB級アクションの小品に仕上がっていました。(なんかジョン・カーペンターの「要塞警察」を連想) 

ジェラルド・バトラー以外は知らない役者さんばかりでしたが、黒人警官役の女性(アレクシス・ラウダーさん)のヒロインはカッコよかったです。あとチョイ役の警官の一人がどっかで観た人だなあと思ったら、大好きな「アドレナリン」でステイサム兄貴に薬を打った敵役の人(ホセ・パブロ・カンティージョさん)で、ちょっと得した気分。エンディングの音楽が「スーパー・フライ」からの「Freddy's Dead」なのもいいですねえ。

全体的に作ってる人たちが映画オタクで「ワカッテル」感があり、往年の70年代アクション・ファンとしては大満足の一本でした。
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