yuko

Summer of 85のyukoのネタバレレビュー・内容・結末

Summer of 85(2020年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

主人公の暗い顔のモノローグから始まり、ストーリーの幕開けで真っ青な空と真っ白なビーチにTHE CUREのIn Between Daysが流れてテンションぶち上がり。これだけでもうこの映画を観に来て良かったと思った。
シチュエーションも何もかも最高で、映像も2人も美しくて一瞬たりとも見逃したくないと前半は特に思った。

フランソワ・オゾン版、「君の名前で僕を呼んで」という感じ。
どちらかと比べて、良いとか悪いとか言いたいのではない、私はどっちも好き。と前置きして言うと、「君の名前で僕を呼んで」が主人公の心の中で死ぬほど美化された初恋で、この「Summer of 85 」は美化されることなく現実を受け入れた初恋という感じ。

どっちにしても初恋は甘酸っぱい。
見終わった後の切なさ、心の苦しさは多分それなんだと思う。

映画の端々に意図的にダヴィドのダメなところは表されていて、でもアレックスの純粋さがそれを覆い隠してしまう。
(正直ダヴィドも誤算だったと思う)
それを三角関係だったケイトや、先生の勧めで書くことで、現実が見えてくるんだよね…。切ない。それでも愛し愛されていたと思えたからこそ彼は立ち直れたのだと思う。立ち直るの早いなと最後思ったけど笑

どっちの映画もそうなのだけど、主人公のまわりにいる大人が優しくて、否定することなく支えてくれるので孤独にならない。主人公はセクシャリティはどうであれきっと健全に大人になるだろうと思える。
それが今っぽくて良いなと思います。

追記
プログラムを読んでみたら、
ダヴィドは見たいようにしか
自分を見てくれない
アレックスと付き合うのが
辛かったのかなと思った。
yuko

yuko