このレビューはネタバレを含みます
そこに"うまれる"のは?
そもそも妊娠、出産には種の保存という大きな意味があるのです。男女が愛し合った結果、新しい生命を授かり、育み、時代を繋いでいく。
太古の昔から続いてきた神秘
枯山水庭園の美しさに石を投げるだけでなく
泥の着いた靴で踏み荒らす、そんなふうに
…アレクシアと〈車〉
その関係が、私の認識する聖なる領域に
土足で踏み込んできた
けれど
不思議と怒りは無く、
あり得ないと思いつつも興味深く
そこにまたひとつ
老いに対するヴィンセントの焦燥が加わり
自らの変化に怯え、抗う
その二人のあいだに
やがて芽生えて
"うまれた"のは、果たして。
今年もカンヌの季節がやってきました。
昨年パルム・ドールのこの作品を越える衝撃作はあるのでしょうか、さて。