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恋する年ごろのsayuriasamaのレビュー・感想・評価

恋する年ごろ(1966年製作の映画)
3.3
三田明の歌謡曲に乗せて繰り広げられるキャンパスライフ

ストーリーは最初から最後まで一貫したものがなかった気がします…

音楽部の活動に勤しむ大学生・三好(三田明)とガールフレンド・見奈子(早瀬久美)が晴れて結ばれるまでのお話なんですが、この間に三好の音楽活動におけるライバルである及川(石立鉄男)との対立とその和解、そして映画終盤には部活動の顧問的な立場にある、山村教授(佐野周二)の孫娘を探し出して再会させるミッションに挑むエピソードもあり、正直前後のつながりがあるようなないような…

三田明は全編で歌い、楽しく恋の楽しさを表現。キャンパスだけではなく、貯木場でも歌っていたのは印象的。その代わり、芝居のパートはほとんど石立鉄男が担当しており、佐野周二とのシーンが多かった。(後のドラマ『気になる嫁さん』を思い出した)

石立は自分の音楽性を追求するピアニスト志望の学生をしていて、キャバレーでバイトもしているすご腕の設定。こちらも音楽学校が舞台のドラマ『少女に何が起こったのか』を途中から思い出したが、よく考えたら石立は練習の邪魔をしてくる怖い刑事の役だったなあ。

正直、ドラマ的な面白さよりは、大学生のキャンパスライフを覗き見するような感じで、三田明の歌声と髪がモジャってなくて直毛の石立鉄男が見どころ。

おまけ:映画前半に、見奈子の姉が婿養子を迎える決断をするのだが、恋愛を競馬に例えていて、「恋愛は馬券予想、結婚は実際に馬券を買うこと」と言っていたが、婿候補の人とあっさり仲良くなってしまって、このエピソードが深堀りされず、あっさり解決してしまったようでもったいなかった...
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