"あんたはもう女性なんだ。ここではそんなの、普通の扱いだよ"
【STORY】
14歳で身を売られ、故郷から離れた場所で1人彷徨うアミナ。
誰も救いの手など差し伸べてくれない世界で、彼女は1日1日を生きていく。
【一言まとめ】
●救いのない搾取の世界。
●諦観に浸った暗い社会が怖い。
●緩急のつけ方はあまりハマらなかった
【感想】
《アフリカ系映画3貫》3貫目
貧困と搾取が当然のようにそこにある世界。誰もが諦め、誰も他人を救おうとなどしない。
これが現実なんだろうし、むしろ陰に隠れたもっとひどい現実もあるんだろうと容易に想像できるのが辛いですね…
誰も社会を変えようとしない。抵抗せず、妥協し順応する。変えようという力も湧かない。それが、貧困にあえぐ地域のリアルなのかもしれません。
諦観に染まってしまうことが何より怖いですね。
迷わず女性を捩じ伏せる男。寄ってたかって人をリンチにする群衆。望まぬ妊娠と怪しい医者。
世の暗い空気がこちらにまで伝染してくるようなのに、アミナは結末に向かってある決断をとげる。彼女は間違いなくヒロインでした。オレンジも景色に映えますしね!
ただ、最後の方確実に深みを与えられそうな物語があるのに、終盤の緩急のつけ方が個人的にはハマりませんでした。
もう少し終盤丁寧に描けたんじゃないかなぁ…
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観た回数:1回
直近の鑑賞:Netflix(21.03.24)
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