面白い。戦時下イタリアにおいてプロパガンダでもない映画でこれだけのファンタジー大作が制作されていたとは。チネチッタ恐るべし。
　ストーリーはマクベスやら神話やらをターザンと一緒に闇鍋に入れてかき混ぜたような歪なものになってしまっているが、どのシーンも気合が入っていて恐れ入った。

冒頭から無茶苦茶金掛けてそうな移動撮影でゾクゾクしてたらトーナメント戦の方がスケールデカくて大興奮。「吊るされた者」に対する執拗で苛烈な描写は直下にいるライオンを否応なく意識させる。しかしジャンプであっさり脱出とか想像できるわけないだろ！
まあエルサ派だけど2人の会話をただ見つめるツンドラの様子も込み上げるものがあるね…。

DVD
「鉄の王冠」