主演が華のある人気俳優二人で、「花束みたいな恋をした」というタイトルからは現実とはかけ離れた夢のようなラブストーリーが連想されます。
でも、麦くんと絹ちゃんのこのストーリーは、キラキラな王道からはズレていて、リアルであり、シビアでした。
自由で、楽しくて、好きなことをして、自分が特別な存在だと信じていても、その時間はやがて終わりを告げます。
大勢の中の平凡な自分に気づいてしまう瞬間は残酷に感じました。
でも、一人ひとりが花のように咲いています。
時の移ろいの中で、花束の中の一輪として存在したことが美しいのだと思いました。
