ルウ

英国王のスピーチのルウのレビュー・感想・評価

英国王のスピーチ(2010年製作の映画)
5.0
エリザベス女王の父、ジョージ6世の物語。
吃音に悩み、兄のスキャンダルに悩み、第2次世界大戦が始まろうとしている過酷な時代背景もあり、重くなりそうなテーマの作品ですが、優しくて温かい雰囲気がずっと流れていました。
スピーチセラピストとの友情や、妻との愛情あふれるやりとりは、ユーモアもあり楽しいし、二人の王女、エリザベスとマーガレットにパパとしてお話を聞かせる場面なども切ない中に、ほのぼのとしたものを感じました。
国王になることが決まった時、娘のエリザベスと言葉なく見つめあう場面では、父と娘の覚悟が伝わってきました。
この作品を観るのは二度目ですが、エリザベス女王崩御の後だからか、より感慨深いものがありました。
第2次世界大戦での英国の敵国、ドイツのヒトラーの演説の上手さは技術的なものだと思うのですが、吃音に悩むジョージ6世の演説は、いろいろな立場の多くの人を包み込むような力があったのだろうと、映画のスピーチを聞いて思いました。
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