荒澤龍

運命じゃない人の荒澤龍のネタバレレビュー・内容・結末

運命じゃない人(2004年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

・まず運命じゃない人というタイトルでやられた。日常で流れていってしまう奇跡的な出会いの感傷を言い当てられた気がした。
・また表紙もキャラが引き立っていて可愛らしく惹かれた。

・全体を通して、運命的なものの裏にそれ以上の運命になれなかった物語があり、それはすべてを手にすることは出来ないけれども、ほんの僅かな勇気ある行動で運命に引き寄せることができるんだなあと感じた。

・予想していた内容は恋愛物だったが、どちらかと言えばコメディに近い内容で、全体を通して宮田と桑田の恋愛であるが、それを見せるのは序盤だけ。後半はその恋愛の裏で様々な運命が混沌と蠢いている模様が描かれている。

・構成が良くできており、伏線が回収されている気持ちよさがある。それでいて複雑すぎず演出がわかりやすいため混乱はしない。

・調べるとやはり構成に定評がある映画であるが、随所に発せられる言葉に刺さるものがあった。
「30歳過ぎたら運命とか自然の出会いはない」
「自分の幸せを他人に託すからこうなるんだ」
「知らない星にひとりぼっちでいるみたいだ」
荒澤龍

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