アキラナウェイ

Awayのアキラナウェイのレビュー・感想・評価

Away(2019年製作の映画)
3.4
去年も、一昨年も年間で370本の映画を観た。今年は公私共に忙しく、とてもそのペースで観れていない。ほぼ毎日ペースだったけど、観れない日の方が増えてきた。

そんな折、75分という短さに惹かれて鑑賞。

ラトビアで生まれ育ち、8歳からアニメを作り始めたという弱冠25歳(当時)のクリエイター、ギンツ・ジルバロディスが、3年半もの歳月をかけ、たった一人で全てを作り上げたという。

飛行機事故で唯一生き延びた少年は、森で地図を見つけ、バイクで島を駆け抜ける。黒い巨人に追われながら—— 。

アニメーションのタッチとしては、輪郭を縁取らず、クセのない、柔らかな感じ。

黒い巨人は命を奪う、死の象徴か。

身体の中身が透けて見えるし、「もののけ姫」のデイダラボッチの影響が垣間見える。

禁断のオアシス
鏡の湖
眠りの井戸
霧の入江

少年の旅は続く。

鏡の湖。
空が映し出された湖面を疾るバイク。
このシーンが何せ美しい。

鹿、鴉、狐、亀、象、山猫。

様々な動物が登場するが、巨人が通り過ぎると死んでしまう。

僕らは死から逃げながら生きているのか。

物言わぬ主人公の代わりに音楽が良い働きをしている。