時は戦国。農村に家族と暮らす貧民で、焼物を売ろうと賤ヶ岳の戦いで賑わう長浜に義弟の藤兵衛と訪れた源十郎。藤兵衛が立身出生を望んで侍になろうと企む一方で源十郎もまた焼物が高値で売れたことに味を占めて大…
>>続きを読む江戸時代中期に刊行された上田秋成の『雨月物語』は各編が柔らかくリンクするオムニバスなのだという。そこから取った怪談に、他の作家の物語を組み込んで脚色したのが、溝口健二の『雨月物語』であるらしい。
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上田秋成の雨月物語を題材にした映画。雨月物語の中の2篇「浅茅が宿」と「蛇性の婬」、そしてモーパッサンの「勲章」をモチーフにしている。
焼物売りの男が妻子を置いて焼物を売りに行くが、その先で美しい女…
小津の"東京物語"と続けざまに観たせいか(クローズアップが際立つ)、本作は遠景のショットの多さに驚く。
また、カメラワークに関しても、"東京物語"は固定された定点での描写が多用されていたが、"雨月物…
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"この世ならざるもの"の描き方が非常に技巧的。カッと照らす光と影のコントラスト+俳優のおどろおどろしく憎悪溢れる演技に、裸にされた弱々しい姿の主人公で恐怖が増大。
湖畔での妙に明るい光に包まれたシー…