映画武士道

X(エックス) 謀略都市の映画武士道のレビュー・感想・評価

X(エックス) 謀略都市(2018年製作の映画)
3.5
謀略都市という題名に惹かれて視聴。
舞台は東欧の国ハンガリー首都はブタペスト。
警察に勤める女性が主人公が主人公。
この女性は有能な分析官ではあるが、かつて目の前で刑事をやっていた夫をを自殺で失ってからパニック障害になっており現場に出れない出来損ないのダメ刑事でもある。
冒頭のシーンで連続不審死事件が発生。
捜査方針に有能な分析官である主人公がダメ出しをするのだが同僚からダメ刑事がなんか言ってるよwwと馬鹿にされ泣いてしまうシーンが印象的。
しかも借金があり一人娘も不良の女の子で学校で派手な暴力事件を起こして問題になっていてとにかく悲惨。
まさにダメ刑事なんですが。とにかく優秀。
頭がキーンとなるとすさまじい推理能力が発動する、中二病体質でもある。
そんな彼女が連続不審死事件(自殺っぽい死に方をみんなしている)が実は自殺に見せかけた殺人事件であることを推理し、捜査に乗り出していく。

そして捜査していく中で暗殺されそうになったり、残された手がかりを元に暗号を解読して犯人を突き止めていく・・・
まあこの辺はよくあるパターンですね。
最終的にかなりの政治権力者がバックであることがわかってきます。
「所詮お前ら民衆は何もできない、デモで吼えるがいい。4年に1回投票して政治参加してるつもりになってる気分でいるがいい。だが所詮は庶民。みじめなお前らには何もできないんだ。何も変わらない」という敵の暗殺部隊のリーダー的な存在の人は主人公を監禁し完全に殺せる状態にするものの余裕を見せて証拠を持ち帰るだけで主人公を解放。
さすが東欧の政治権力者は余裕が凄いなあ・・・って思ってたらオチが待っています。

正直そこまで悪くないと思いました。
映像は凝っていて美しいです。美しいブタペストの街を空撮し逆さまに移すことで非現実感・本当は正義というものがない狂った世界を表現している感じ。なかなかいい演出です。
映像表現的には英国ドラマ「シャーロック」を見てるとちょっと落ちる感じはしますけどね。
あと気になったのが主人公のキャラが弱い!
なんかヨレヨレの精神病んでるシングルマザー刑事が主人公が巨悪と戦うというのはそれはそれで悪くないんですけど、なんだろう・・・エンタメ性的に微妙です。そこを変えた方が良かったですね。
ダメ刑事というなら若い女刑事で借金まみれで酒浸りとかでも良かった気がするしかわゆい方がいいです。
敵も浦沢直樹さんの「MONSTER」に出てくるヨハン・リーベルトくらい強かったら良かったのにあっさりやられちゃって正直拍子抜けです。
今の東欧は意外に冷戦時代ほど政治家は絶対権力がないということなんでしょうか・・・

まあダメ出しをしてしまいましたがそれなりには楽しかったです。機会があったら見てみても悪くないかもしれません。(おすすめもしないけど)
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