映画武士道

ザ・タイガー!!!の映画武士道のレビュー・感想・評価

ザ・タイガー!!!(2014年製作の映画)
3.8
結論から言うとかなり面白かったです!
無名な映画みたいですね・・・
あまりのレビューの少なさに驚きました。

ストーリーとしてはタイのジャングル地帯に人食い虎発生!しかも30人以上の人間を食い殺してるレジェンド級の人食い虎。
その調査のために主人公のタイのレンジャー部隊の若手隊員がたった一人で被害地域の村に送り込まれるというストーリー。
(よく考えたら新米一人にこんな大惨事の調査を任せるとか、かなりやばい国ですね)

レンジャー隊員が村に到着すると村には功名を求めて、つまり人食い虎退治で有名になりたいと思っている世界中のハンターたちだらけ。

・最新鋭の銃でガチガチな装備をしている西洋人ハンターチーム。
・中国人の仮面をつけ棍棒で戦う拳法家チーム。(5人兄弟で息の合ったコンビプレーがウリ。仮面は相手に表情を読ませないように戦うための重要アイテムらしい。このあたりの設定が面白い)
・よくわからん人種のハンターで大きな斧を持って黒犬と一緒に戦う人。(モンハンのキャラみたいで面白い、顔に大きな傷があるスカーフェイスキャラ)
・カンボジアの黒魔術使いのハンター(ここに来てジャングルの魔法使い登場)
・そして地元の英雄で伝説のハンター

といった世界中の猛者のハンターたちが人食い虎をハントするために戦う!どのチームが人食い虎を見事ハント成功するのか?というストーリー。ハンターたちは決して全員が仲間ではなく、チーム同士反目し合っている競争状態です。
ハンターたちの設定がいいですね~!キャラが濃いです。あとなんかゲームキャラっぽいです。
カンボジアの黒魔術使いハンターがキャラ的には個人的にはおもしれー!って思いました。(ただし作中ではあんま活躍してません)

人食い虎も普通の虎ではなく、今まで殺した相手の魂を食らってその相手に化けることができる幻想種みたいな存在。いわゆる妖怪みたいな感じ。
昔読んでた漫画作品で「新暗行御史」というのがあるのですが、その中で人間に化けている虎の女の子が仲間にいたのでちょっと懐かしい設定です。(主人公にだけは女の子に見えているが他の人からは虎に見えている、主人公はずっと人間の女の子だと思っていた。読者も作品は主人公目線だったので最終盤まで戦う女の子だという描写で虎だったとはわからなかった)

仲間を先に食い殺してその仲間に化けて後ろからガブー!としたり、女の子に化けて誘い出してガブー!としたり、恋人に化けてジャングルで逢引きしようとしていた相手にガブー!としてきます。
愛犬に化けてガブーっとするのはさすがに笑いました。人に化けれるという事前情報はあったけど犬にも化けれるんかーい!って思いました。
愛犬は殺せないよ!そりゃ!やられるのも納得です。
家族の姿で家に入ってきて、食べられる。なんて虎版のオレオレ詐欺みたいなこともしてくる知能犯。(家族が既にやられたという情報がない時点では騙されちゃいますね。スマホとかもってないみたいな感じの村人たちなので)
あと人食い虎さんは子供に優しいので見逃してくれる。なんてお茶目なところもあったりします。

映像もなかなか美しくタイ映画といって油断してると驚かされてしまいます。

ハンターチームが次々と返り討ちにあっていく中、どのチームが見事ハントに成功できるのか?
配信サイトで見かけることがあったら無名映画だとスルーすることなくぜひとも見て欲しい作品です!

ちなみに現実で人食い虎として有名なのはチャンパーワットの人食いトラという虎で19世紀の末から20世紀の初めにかけてインドとネパールで少なくとも436人を殺害したと言われる1頭のベンガルトラがいます!
たった1頭で436人も食べちゃった!怖すぎです。(もちろんギネス記録)この虎はイギリス人のジム・コルベットという伝説のハンターによって退治されたそうです。
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