ニコチンロイド

シン・ウルトラマンのニコチンロイドのレビュー・感想・評価

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)
5.0
※5月26日、2回目鑑賞時の記録
 この2週間ばかりすごく身の回りがドタバタしていたんだけれども、その間ずうっと暇さえあればシン・ウルトラマンのことを考えていた。
 ネットで、初見では気付けなかった部分に気付いた色んな人たちの指摘や気づきを見てああーっ!てなったり、そうだっけ?となったり。
 肯定的意見も否定的意見も批判的な意見も色々と読んだ。賛成できるものもあればいやいやイチャモンだろそれ、というものまで。
 色んな人たちの考察や妄想も読んで、そうだよねそうだよね!とニコニコした。
 米津玄師の主題歌の空恐ろしくなるほどのウルトラマンに対する解像度の高さとこの映画とのマッチングに慄いた。

 不思議なことに、どんな意見にも感想にも考察にも、その根底には「ウルトラマンへの愛」が流れている気がした。
 たくさんの人たちの愛に触れた上で、もう一度劇場へ足を運んだ。受け取り損ねていた沢山の台詞、情報、ディテール、こだわり、考察の種が、こんなにもあったのかと驚くほどに溢れていた。
 どんな映画でもだいたいおかわり鑑賞するとどうしてもダレるなあここはというシーンが出てくるものだけれど、この映画に関しては僕は初見と同じくらいに2時間があっという間に感じたし、すごく楽しい時間だった。

 何度でも言うけれど、シン・ウルトラマン、凄く面白い映画です。劇場で観られるうちに観るべきものだと思います。
 不易流行。私の好きな言葉です。


※以下初回鑑賞時の記録
 まあこの点数だけどそりゃあ贔屓はあるよ。
 だけど僕にとってこの映画は、子どもの頃に何度もビデオで見て、ソフビで遊んで、一緒に眠った「あの」ウルトラマンと本当に再会できたような、そしてあのウルトラマンのことがとても愛おしくなるような、そんな気持ちになる映画でした(いやもちろんマン兄さんは客演も多いし度々再会してるんだけどそういう次元ではない意味でね)。
 ゴジラ映画の文脈をコアを残して丁寧に削ぎ落とすことで広汎に訴求する事に成功したシン・ゴジラと比べれば、こちらはよりウルトラマンという原典の文脈に寄り添っているので、そういう意味では確かに誰が見たって平気な映画!とは言えないかもしれない。
 だけど、たとえ物凄く幼い頃だとしても、遠い昔でも、一度でもあの銀色の巨人に(それがどのウルトラマンだとしても)憧れたことがある人なら、ぜひ観に行ってほしい。