にしやん

なれない二人のにしやんのレビュー・感想・評価

なれない二人(2018年製作の映画)
2.5
漫才師になりたい(?)男性コンビが新人発掘ライブの前夜から当日にかけて、それぞれが別々に遭遇するちょっとした事件を描いたコメディもんやな。

ちょっとベタやけど個性のある二つのキャラクター設定はそこそこええと思う。 お笑い芸人の映画で、お笑いのシーンで全く笑われへん映画が多い中(最近やと「火花」が代表例か)、「おまんじゅうの顔」の人はちゃんと劇場内で笑いを取ってたんで、そこは良かったかな。でも正直、わしはそこまで大笑いはせえへんかったけどな。

映画としては、完全にプロットで勝負する作りになってんねんけど、シナリオ自体に現実としておかしなところがあり過ぎて、ひとつひとつのシークエンスにおもろさはあんねんけど、映画全体としては、ひとつもおもろないという典型的なやつになってしもてる気ぃしたわ。

警官の制服、無線とかあんなん絶対ないし、被害届も出さんと逮捕しよとかライブをどうのこうのとか、これも絶対ないし、極めつけはDV男が警官ボコるとこやろ。リアリティが無さすぎなんとちゃう?他にも昼間から夜中まで自転車二人乗りってどうやのとか、奥さん駅行くんとちゃうの?とか、群馬のほうは時間ギリギリやのに緊迫感全くあれへんとか。群馬の中之条から東京って結構時間かかるで。ライブ何時からやねんな。とにかく、シナリオとして辻褄合わへんことが多すぎるわ。あとは、女性二人の描き方もなんか適当というか、プロットの中の役割としてしか描いてへんのもちょっと頂けんわ。

正直もひとつや。設定やとかプロット自体はええねんけどな。「おまんじゅうの顔」の人って多分芸人なんやろ。この人の本職としてのキレだけやったかもしれん。ちょっと残念や。
にしやん

にしやん