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陸軍の未のレビュー・感想・評価

陸軍(1944年製作の映画)
4.2
弱い男性ほど威勢を張る。
愛国教育を受けてきた男性たちは、戦後をどう考え、死ぬまで過ごしたのだろう。。。→あとで丸山眞男の本を読む

出兵する兵士たちの顔が全員悲しい。
1944年の陸軍が後援の作品。
本物の兵隊。

今を生きてる自分からしたら、そんな仕事なんて断ればいいだろ!ダサすぎる!と木下を切り捨てたくなるけど、
たしかに、最後のシーンの軍靴の音を聴いていると、あの憎い侵略戦争の空気に飲まれて、自分の力ではとめられない、怯んでしまう気持ちもわかるような気がした。
木下も立場上断れなかったのかもしれないが、ラストに向けて、ギリギリのところで抵抗しているのが、作り手としてカッコ良かった。

戦意高揚のプロパガンダと思って観に来た人にとっては、衝撃だったと思う。
たとえやる気満々の愛国少年だったとしても、あれを観たら二度と同じ気持ちには戻れなくなるから。
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