ハレルヤ

ANIARA アニアーラのハレルヤのレビュー・感想・評価

ANIARA アニアーラ(2018年製作の映画)
3.4
地球が放射能に汚染された近未来。火星への移住が進み、そこへ向かう途中のアニアーラ号は宇宙ゴミとの衝突で軌道を戻せなくなり、宇宙空間を彷徨う事態になるSFサスペンス。

ハリウッドの作品かと思いきや、スウェーデンからのSFもの。どんな映画か気になって鑑賞しましたが、これは評価に困る形でしたね。

まず作風が確実に賛否分かれる。基本静かだし、コレという大きな盛り上がりどころが無い。派手さ云々を求めるならば間違いなくスカします。

宇宙船内に人工知能ミーマが搭載されていて、地球の美しい自然を夢に投影させてくれる人々にとって癒しになる存在。それが暴走して人類の脅威になるかと思ってもそんな感じにはならない。途中で壊れるだけ。

成す術無くなった人々が自殺に走ったり、カルトじみた集団を作ったり、宇宙船内も荒れたりと静かに確実に絶望が浸透していく様子は個人的にまぁまぁ好み。

ハリウッドなら奇跡の救いの手が現れて、何とか危機脱出的な流れがあると思いますが、流石は北欧の映画らしく、そんなのは全くございません。まさに救いがない内容。

そういう映画だと割り切って色々考えて見るならば、合うかもしれません。でも間違いなく万人向けではないのでご注意を。
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