にしやん

黒い乙女Aのにしやんのレビュー・感想・評価

黒い乙女A(2019年製作の映画)
2.3
前後編2部構成のサスペンスホラー「黒い乙女」の待望の続編やな。前作を観たんはちょうど3か月前やな。前作の謎だらけの話にちゃんと結着が着くんやと、期待に胸を膨らませて鑑賞したわ。

冒頭、主人公の芽衣が施設に入る前に過去と、ある謎の特殊な能力が明らかになる。それもちょっと荒唐無稽なやつ。この特殊な能力のほうやけどこの能力の裏付けや根拠の説明については一切無し。やっぱりよう分からん。

その後は前作の「Q」のほうの冒頭へと繋がっていくわ。「Q」のほうの冒頭の、夫婦が施設に主人公を引き取りに行くシーンや。ここからずっと「Q」のストーリーをなぞっていきつつ、そこに「ほんまはこんなんでした」っちゅうもう一人の足の悪い女の子のラナ視点でのシーンが挟まっていくっちゅう展開や。でも、それって「Q」で殆ど種明かししてしもうてるさかい、ほんまは裏ではこないなってるっちゅうんは、「Q」を観てるもんやったら、全部分かってしもてるがな。延々そんなん改めて説明されたかて退屈なだけやわ。かといって「Q」を観てへん人向けやとしたかて、相当「Q」を端折ってしもてるから、「Q」のダイジェスト版にもなってへんと思うねんけどな。わし何でこんなもん観せられてんのやろ。

この「ほんまはこんなんでした」のラナ視点「Q」の間で知りえた新情報は、ラナがこの家に連れてこられた経緯とラナの特殊な能力のみ。で、ラナの特殊能力やけど、本作の冒頭に判明した芽衣の特殊能力に比べたら全然大したことあれへんしな。

ほんで、上映時間7、8割進んだとこで、やっと「Q」のラスト「蔵の〇〇もん」のシーンあたりにたどり着くねんけど、ここまでがほんまに長いわ。この後、芽衣に前述の特殊能力以外に2つほど謎の特殊能力がいきなり飛び出してきて、それにもちょっとびっくりや。もう、この辺は謎の特殊能力の在庫一掃セールやで。

ラストはネタバレなるさかい止めとくけど、とにかく「A」で出てくる、芽衣の3つの謎の特殊能力については最後まで説明一切あれへん。それと「蔵」の中におった〇〇もんかて何処に行ってしもたんや?結局「Q」でとっ散らかした数々の謎の回収も全く中途半端な上に、新しい謎を追加してそれも放り投げるとるな。2つも映画作っといて、いったい何やってんねんな。こんなんでほんまええんかいな。全くやで。
にしやん

にしやん