なんとも不思議な作品…これ評価難しいですね。
アルコール依存症で幸せを壊してしまったカール。見ているのは、幻覚なのかあの世なのか。
ストーリー展開を求める人は途中でやめてしまうかも💦
ゆるりとしたヒントだけで、説明らしき説明はなく、彼の目に映るものを私たちも一緒に観ている…というところだろうか。
途中までは「うーん」ってなってたけど、ラスト20分で少しこの作品が好きになったかも。
アルコールと亡き両親と黒い影の間でゆらゆらと生きていた彼が、最後にはっきりと言った言葉。あれは全編通して初めての、彼の決意。
樹木希林さん、出演時間は短かったけど、出てきただけで、圧倒的な説得力がある。
まだこのおばあちゃんが誰だかも分からないのに、包み込んでくれる温かさと、そこに淋しさが見える気がした。
ドイツも日本も、彼らをとりまく風景がとても美しく撮られている。それだけ見ているのも悪くないと思えるくらい。
しかし、ユウがカールの父親とどんな関係だったのか、なぜ知り合ったのかなど、なんのヒントもなくて(回想シーンはあまりにも抽象的)、そこだけがユウの生立ち考えても疑問しか残らなくて…そこはサラッとでいいからヒント欲しかった😂