もう１ヶ月も映画館に行ってません⋯新作はもう追いつけない💦
ということで配信を。
死してなお、心残りが大きく先に進めない人たちの、生と死の間にある世界。
生きてた世界を愛おしく思っていても、消えて欲しいくらい憎んでいても、心残りの根っこにあるのはやっぱり「大切な誰か」への想い。
とても優しい世界だけど、そこにはちゃんと現実との境界線があって、そこは藤井監督らしい。
多分みんなこの世界に紛れ込んだ時は、美奈子のように「は？なんなの？」みたいな感じだったんだろうけど、みんなと関わることで、次第に穏やかになっていく。
1人じゃ抱えきれない気持ちも、誰かと共有することで抱えられる形に落ち着いていく⋯生きてるうちにこんなふうに誰かと共有できてたら、気付けていたら、美奈子と息子の人生ももう少し違っていたかもしれない。
強がって1人で仕事して子育てして気持ちに余裕がなくて、それでも人を頼れない生前の美奈子には、共感しかなくて、私も本当の意味でもっと他者と関わって生きていかなきゃな⋯と改めて思わされた。
登場人物それぞれの「心残り」に共感する部分のある人には、より静かに響く物語だと思う。
とても良い時間でした。
