たまち

燃えよ剣のたまちのネタバレレビュー・内容・結末

燃えよ剣(2021年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

函館旅行前に鑑賞。

あれだけ複雑な歴史をダイジェストで収めてくれたが、改めてとんでもない時代だった。どちらに転ぶのかは誰にもわからなかったろう。いつの間にか賊軍になることもあり得た。

・戦闘シーンも多く長回しで撮ってくれたので想像がつきやすくなった。剣客多しといえど白兵戦じゃ綺麗な型作れなくて、刺しまくったりぶん回すだろうし、蝋燭もない暗闇で戦わなきゃいけない。ラストは歳さん急に馬に乗っててびっくりした。新撰組は本当に剣でしか戦えない集団、侍の徒花。
だんだらのダボダボの隊服なんか御用改時には使わないわな。


・実は弱気だった名君…とかが流行る中、土方歳三だけは格好良くないと許せないのが大和魂。欲しい歳像をきちんと体現してくれている岡田君。トコトコ歩く普段と、刀を持って低重心になる時、優しいとき、冷徹なとき、あまり矛盾なく演じてくれる。改めて近藤勇の鈴木さんとも身長差がすごい。


・ロマンスだけは歯が浮くようなセリフの羅列で驚き。雪の、結ばれた途端図々しく踏み込んでくる感じは女らしくてよかった。でも沖田への「トシだよ」はずるくないか?!お雪さんとよりよっぽど甘々しくないか?!


・一橋慶喜の神経質さもリアルでよい。もっと躁な時があってもいいけど。
・伊藤甲子太郎あまり見ないけど渋くていい貫禄・いい唄のおじさんと思ったら吉原さんでした…バルジャン…
・右近/巳之助が容保/孝明帝で頑張ってた。怪演俳優の巳之助が帝なんてもったいないけどな。
たまち

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