ガブXスカイウォーカー

ゴーストバスターズ/アフターライフのガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

3.9
『ゴーストバスターズ/アフターライフ』は充分面白いのだが、『ゴーストバスターズ』(1984年)、『ゴーストバスターズ2』(1989年)の正当な続編にもかかわらず、かなり違うことに驚かされた。まず舞台はニューヨークではなくなんと田舎のオクラホマ州サマーヴィル。新生ゴーストバスターズのメンバーは小中高生。ポスターやDVDジャケットなどではわからないけど、主役はメガネっ子の女子小学生、フィービー (マッケナ・グレイス)だ。あのイゴン・スペングラー博士(ハロルド・ライミス)の孫娘である。しかも今作ではスペングラー家の家族ドラマで観客を泣かせようとしてくるのだ。

きっと、こんなのは『ゴーストバスターズ』じゃないと思う方もいるだろう。そもそも、旧作はいい歳した独身のオッサンたちがバカをやるからおかしいのであって、子供たちでは根本的に異なる。1作目を100バカとすれば今作は65バカくらいなのだ。

しかし、すでに1作目のリブードを2016年にやって間もないため、同じものを作っても仕方ないし、方向転換は必要だったと思う。それに今作はちゃんと1、2作の設定をかなり使っており、 大半のオリジナルメンバーが再出演して昔からのファンも喜ばせてくれる。

今作の、田舎町でゴースト相手に奮闘する少女たちは面白おかしくてけっこういかしている。フィービーが走行中の改造キャデラックの銃座からゴーストを撃つシーンは今作最高の見せ場と言っていいだろう。ティーンエイジャーたちによる『ゴーストバスターズ/アフターライフ』は新シリーズの可能性を感じさせてくれるジュブナイルの良作なのだ。 新しい『ゴーストバスターズ』と割り切って楽しんでいただけると幸いである。