「命より愛してる」子供たちを置いて突然蒸発してしまった妻。一人残された夫、言うことを聞かない子供たち。行き場のない怒りを抱え、ままならない日常に追われる日々。父親としての重圧や不甲斐なさに押しつぶされながらもどうにかこうにか道を探していくお父さんをロマン・デュリスが熱演。
あぁ、好き。やっぱロマン・デュリスは良い。
この人は、人間くささを自然に出せるうえ、色気の出し分けができる稀有な俳優である。たまに見せるシリアスで怖い表情も好き。
彼の魅力でこの映画がもっていることは間違いけれど、いなくなったお母さんを健気に求め続けるこどもたち二人も印象深いし、彼を明るく支える妹役のレティシアの抜け感もなんとも良い。ふたりが喧嘩するシーンの爽快さといったら。口論の快楽ってあるなぁと、海外の映画観ていると感じるよね。
希望の残るカラフルなラストもとっても良かった。また観たい！
