めるしなさん

オオカミの家のめるしなさんのレビュー・感想・評価

オオカミの家(2018年製作の映画)
2.0
ひさびさにフィルマークス戻ってきてしまった作品がこれって…見たときの気持ちを忘れたくないと思ったからなのかどうかわからないけど。
これが流行っているのはアリアスター監督の影響かな?みんなカルトもの好きすぎでしょ…

この映画は一言で言うと…陰鬱不気味メルヘンASMR映画です…
74分がほんとギリの限界…途中ちょっと気持ち悪くなっちゃったし(虫のとことかカサカサ音リアルすぎて無理…ハエの羽音とかもするし…そういうところで「本当」を垣間見させる悪夢)
でも映画館で見てよかったかも…こんなの家で見る気がしないし…家のなかにこれ持ち込みたくない…テレビモニタからズルズルと這い出して日常を侵食されそうだよ

でも映像はすごかったし、作り手の異常な熱意は感じました…勢いがすごい…
カメラワークも、不安を煽りたいならすっごい綺麗に撮るか、全く見る側に不親切などこ撮ってんだ?って撮り方するかの二択なんだろうな、、、まんまと不安めっちゃ煽られました
ホラー的に怖かったかと言われると、そんなに怖くはないです。ただただ、不気味で不安感を煽られ続けてちょっと神経参りました
話の筋も…軽く予備知識いれてたので話は思ってたよりも分かったようなつもりになったけど、そのぶん神経参りました
最初と最後に流れるマイスタージンガーにも精神やられそうになりました…プロパガンダ…実話ベースだと思うとさらに具合が悪くなる…

好きか嫌いかで言うと、好きじゃなかったです、、、
同時上映「骨」のほうが、人形の造形もストーリーも撮り方も音楽も設定も好きでした。映像的にも、ベルメールみたいな捻れと、死体で遊んでるみたいなギリギリのユーモアがあったし
オオカミのほうで好きなシーンは、ろうそくがニョキニョキ生えるシーンはかわいかったです笑
あと、ペドロが歌うシーンかな
ときどき生身か?ってくらい生々しく(手とか)リアルに見えたのは、ピカソの絵みたいな子供の粘土遊びみたいなのをずっと見せられてるからなのか
なんか、ニチャニチャってかんじの嫌な湿度と粘性のある液体にずっと手を浸してるみたいな気持ちだった
好みとしては好きではなかったですが、アート作品として楽しむ人がいるのはわかるかな…体験として人の記憶に残る作品であることは間違いないし、そんな映像が作れるのは本当にすごい。作るの大変だっただろうな…
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