ニコチンロイド

キングスマン:ファースト・エージェントのニコチンロイドのレビュー・感想・評価

4.0
延期に次ぐ延期(情勢的に仕方ないが)の果てにディズニープラスで鑑賞。

この映画の素晴らしさの4割はリス・エヴァンス演じるラスプーチンの魅力にあると言っても過言ではないと思う。
およそフィクションで描かれてきたラスプーチンの中で本作のラスプーチンはぶっちぎりで怪しいし外連味たっぷりだしキャラクターも立ってるしアクションも素晴らしい。
あと本人そっくり。

内容としては我らが知るキングスマン前2作よりもむしろ同じ監督の「X-MEN ファースト・ジェネレーション」(大好き!あとロケ地同じでは?)に近いテイストがあるように思う。
史実と上手く絡めたストーリーや登場人物など、個人的には今までのキングスマンとは別のベクトルで楽しめた。
監督的には(作品内の)10年スパンで第二次大戦なんかを舞台にした続編を作りたいらしいけど、大賛成。絶対面白いぞ。

ジェマ・アータートン演じるポリーがめちゃめちゃかっこいい。チーズ塗れになりながら狙撃しまくるシーンが最高。
ただ、個々の活躍シーンはあるんだけれども、今回は割とレイフ・ファインズのオックスフォード公が一人で大暴れしていた印象もあるので他の面々の活躍がもっと見たい。
折角キャスティングしたのにちょい役なアイツとか絶対もっと活躍できるもんね。
あと別ゲームのせいでアイツの吹き替え声優の方が「ランスロット」や「アーサー」と言うたびにちょっとニヤニヤしちゃった。

あ、シリーズファンにもニヤリと出来る要素は勿論ありますが、別にシリーズを観ていなくても単独で楽しめるという点で絶妙な塩梅で良かったと思います。
とはいえ、なんでキングスマンの魅力的な数々の装備が開発されていったのか?と言う意味ではまさしくオリジンの物語。あーそりゃアレ開発するわというシーンがたくさん。
そういう意味ではやっぱり例のレジメンタルタイが登場した瞬間には気分が盛り上がりましたね。

そういえばオックスフォード公の吹き替えが小澤征悦で、最初は大丈夫か?と思ったんですが、いつの間にか慣れて全く違和感無かったので凄いと思いました。

吹き替えといえば、中村章吾さんが凄かった。絶対別の大御所声優だと思った。
この声質のこういうお芝居ができる方は同世代では他にあまりいらっしゃらないのでは?
ちょっと感動しました。