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『グロムダールの花嫁』に投稿された感想・評価

“形式”の必然性に疑問を呈した寓話。
カール・Th・ドライヤー。
ドライヤーがノルウェーに於いて短時間で撮影したメロドラマである。

本作の筋は簡単で、其れのみを追うならば「小作人の息子と地主の娘のラブロマンス」と言えば粗方予想もつこうかと思われる。

然し本作の撮影時期は彼の『あるじ』と『裁かるるジャンヌ』の過渡期であり、単に“ドライヤーにしては珍しいメロドラマ”と捉えるには惜しい作品であろう、と云うのが私の率直な感想となる。

前作『あるじ』でドライヤーは伝統的家長制度の空虚さを、後作『裁かるる…』では既に形骸化した宗教裁判の体制を描いている。
共に底流するのは『形式への忌避感』であり、個人的に本作にも其れは通底していようかと思われる。
主人公二人の身分格差は基より、父親の専制─。
これ等は単純な“悪”として描かれるが、私には物語上“善”として描写される牧師の言の絶対さ、婚礼の為の同道儀式と云ったものに迄、この忌避感は及んでいる様に感ぜられた。
牧師の言は強く反論を封殺、抑圧してしまい鬱屈させる。
また同道儀式を無理に遂行しようとした結果、主人公は命を危機に晒す。
共に社会的な抑止力となる「形式」が、他方用い方を誤れば(言葉が過ぎるが)「暴力」ともなる様を表している、と云うのは穿ち過ぎであろうか。

色々雑感を記したが、プロットも単純な寓話様の物語である。
少女が駄々をこねる微笑ましい「足踏み」だけでも観る価値のある作品であろう。
[監督八作目の愛すべき"小さな愛"の物語、ドライヤー未公開サイレント①] 90点

ドライヤーが好きすぎて堪らない人間からすれば、彼の少ない作品群を先に見てしまうか後までとっておくか非常に悩ましいところである。私は「裁かるるジャンヌ」「吸血鬼」を見て以降それ以外は見ないように努めいていたが、日本で円盤の出回っていない本作品は私の中のドライヤー神格化を進める鑑賞三作目として最適だったと言い切れる。

主人公トーレは奉公から戻り、経営縮小した家族の農場を引き継ぐ。若いエネルギーを使って河の反対側にある大きなグロムガーデン農場(奉公先)のようにしようとする。グロムガーデン農場の娘ベリットに恋をしていたがその父親オーラが金持ちのイェルムンと婚約させてしまった。結婚式が近付いて、ベリットはトーレとその両親と逃げ出そうと彼のもとにやって来るが病に倒れてしまい、トーレは自責の念に駆られる。オーラはベリットを勘当する。やがて夏がやってきてベリットは回復し、紆余曲折を経てオーラは彼女とトーレとの結婚を認める。嫉妬深いイェルムンは結婚を邪魔しようと両家の船を下流に流す。トーレは馬で河を渡ることにするが流され、ようやく岸に辿り着き、無事結婚する。

やはり字幕は少なく平易であり、ヒロインと社会規範との戦いという話はドライヤーっぽい感じもするが、前に見た二作の強烈なインパクトのあるショットなどは無かった(最後の流されるシーンの素早いモンタージュは中々だったけど)。やはり注目されてないだけあるなぁという感想を持ってしまうのは仕方がない。しかもラストは「東への道」まんま。ただ圧倒的に平和な空気感といい自然の美しさといいベリットの美しさといい、私の心に染み渡る要素はいっぱいあった。

ベリットが二階へ続く扉を閉めてその上でドタドタやるシーンと二人で帽子を回してるシーンが可愛すぎたから世界中の映画でパクって欲しい。私の切なる願い。

追記
IMDbでは評価めっちゃ低いけどなんでだろ?でも載ってるポスターは最高にかっこいい。そしてなぜかワイエスの『クリスティーナの世界』が載ってるというね。謎。
CHEBUNBUN

CHEBUNBUNの感想・評価

3.0
【『Midsommar』前夜祭に...】
大学時代、デンマーク映画について研究していて、当然ながらカール・テオドール・ドライヤーも観ていたのだが、この作品の存在を知ったのは卒業後であった。親友から激推しされた本作を、グアム帰りの飛行機で観てみました。

絵画のように作り込まれた構図で有名なカール・テオドール・ドライヤーですが、本作は意外と雑なショットが多いように思える。田舎の結婚騒動を描いた話で、内容自体はそこまで面白いとは感じなかったのですが、時折面白いショットに遭遇するから楽しめた。

まず何と言っても、アリ・アスターは『Midsommar』に組み込んだのではと思わずにはいられない円を組み踊る場面の華やかさ。そこにのっそりのっそり男がやってくる不気味さは、非常に印象的です。

また、終盤男が丸太に跨り流される場面があるのだが、死んでもおかしくない程に狂ったショットとなっており、《静》のショットが多いドライヤーにしては珍しく《動》に満ち溢れていた。

とはいえ、やはり『裁かるるジャンヌ』『吸血鬼』が凄すぎるため霞んでしまう作品である。

さて、来週ようやく『Midsommar』が観られる。楽しみだなぁ。