のんchan

ヒトラーと戦った22日間ののんchanのレビュー・感想・評価

ヒトラーと戦った22日間(2018年製作の映画)
3.8
ロシアが制作したナチス物と言うことで興味を持ち鑑賞。

あまり語られていないが、収容所から命懸けで脱走する計画を練り実際に実行した実話の映画化。


1943年、ソビボル収容所(ポーランド東部)に多くのユダヤ人が集められ、到着数時間後にガス室に送られ殺人が行われていた。
生き残った者はナチスの為に死ぬまで強制労働を強いられる地獄のような場所だった。

反乱グループのリーダーのレオは纏め役になる軍人がいないことを危惧して計画が実行出来ず焦っていた。
そこにソ連軍の捕虜として新たに収容されて来たユダヤ系ロシア人サーシャがいた。
サーシャを反乱軍に加えたいレオだが断られてしまう。
サーシャは別の収容所から脱走したと言う噂を聞き付けた親衛隊曹長フレンツェルから目を付けられていたからだった。

しかし、あまりにも酷い容赦の全くない狂人となっているナチス側に我慢出来ず反乱軍参加し、ナチス将校を1人づつ連れ出して始末する作戦を計画して実行に移す。
その作戦の中には子供や女性も入って、呼び出し係になったりする。
そしていざ...反乱軍は銃撃された者もあったが、鋼鉄の門を破壊して全員が脱走したのだった。


この実話はナチス側が隠蔽したと言われている。そんな事実はまだ他にもあるのだろう。

フィレンツェルも人間的な迷いを見せている場面がある。実際には致し方なく統治しなけらばならない恐怖と闘っていたように描いている。結果的に責任を取らされ終身刑となる。

サーシャはその後は最前線で戦い続けた。

600人が脱走に挑んだが、無事に逃げたのは半分以下だった。

戦争という悲劇に巻き込まれた人たちの心情心理、またナチス側の異常な精神状態をよく表していた。

たまにナチスものを観て、平和であることの意味を噛み締める。
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