先日鑑賞の「ビリーブ 未来への大逆転」を観て、ルース・ベイダー・ギンズバーグに興味が湧いて鑑賞。
アメリカ合衆国最高裁判所陪審判事であるルース・ベイダー・ギンズバーグの人生を辿るドキュメンタリー。
先ず目に飛び込んできたのは、ジムで筋トレに励むルースの姿。「最強の85歳」という副題は伊達じゃない。小柄な身体の何処にそんなパワーが隠されているんだろう。
しかしその反面、彼女はシャイで真面目で奥ゆかしい性格の持ち主だったという。男女平等を目指し、アメリカ国内の法律に潜む性差別の是正を進めてきたという偉業から、パワフルな女性という印象があっただけに意外。
そんな彼女を公私共に支えてきたのは、明るく社交的な夫マーティン。つくづく相性の良い夫婦だったんだろう。
ウィットに富んだ発言も多く、オペラ好きを公言し、カメオ出演として自ら舞台に立って見せるなど、ユーモアな一面も。
様々なメディアが彼女を取り上げ、ポップカルチャーアイコンとして親しまれているのも面白い。
9人の最高裁判事の中で、保守派とリベラル派は常にシーソーゲーム。
少数派だからといって、ルースの発言が弱まる事はない。繰り返し繰り返し語られる、性差別への反対意見。
やはり、彼女が成した事は素晴らしい。
「ビリーブ〜」だけでは見えてこない、ルースの人柄も窺い知れる、知識を深めるにはもってこいのドキュメンタリー。
「女性を優遇してくれとは言いません。男性の皆さん。私達を踏みつけるその足をどけて下さい」は名言。