⼗年 Ten Years Japanを配信している動画配信サービス

『⼗年 Ten Years Japan』の
動画配信サービス情報をご紹介!視聴する方法はある?

⼗年 Ten Years Japan

⼗年 Ten Years Japanが配信されているサービス一覧

⼗年 Ten Years Japanが配信されていないサービス一覧

Prime Video
U-NEXT
DMM TV
Rakuten TV
FOD
TELASA
Lemino
ABEMA
dアニメストア
Hulu
Netflix
クランクイン!ビデオ
JAIHO
ザ・シネマメンバーズ
スターチャンネルEX
みるアジア
WOWOWオンデマンド

⼗年 Ten Years Japanの作品紹介

⼗年 Ten Years Japanのあらすじ

⾹港で社会現象となったオムニバス映画『⼗年』を元に、⽇本、タイ、台湾それぞれで、⾃国の現在・未来への多様な問題意識を出発点に、各国約5名の新鋭映像作家が独⾃の⽬線で10年後の社会、⼈間を描く国際共同プロジェクト。 『PLAN75』監督:早川千絵、キャスト:川口覚、山田キヌヲ、牧口元美 75 歳以上の高齢者に安楽死を奨励する国の制度『PLAN75』。公務員の伊丹(川口覚)は、貧しい老人達を相手に"死のプラン”の勧誘にあたっていた。 『いたずら同盟』監督:木下雄介、キャスト:國村隼 AI により理想的な道徳を刷り込まれている IT 特区の小学校。用務員の重田(國村隼)が世話する老馬に殺処分の判断が下された時、クラスのはみ出し者の亮太は... 『DATA』監督:津野愛、キャスト:杉咲花、田中哲司 母の生前のデータが入った「デジタル遺産」を手に入れた舞花(杉咲花)。データをもとに母の実像を結ぶことに喜びを感じていたが、知られざる一面を見つけてしまい...。 『その空気は見えない』監督:藤村明世、キャスト:池脇千鶴 原発による大気汚染から逃れるために地下の世界に住む少女・ミズキ(三田りりや)。友達のカエデ(田畑志真)から地上の話を聞き、母(池脇千鶴)の意向に反発して地上の世界に憧れを抱くようになり...。 『美しい国』監督:石川慶、キャスト:太賀、木野花 自衛隊徴兵制が導入された日本。告知キャンペーンを担当する広告代理店の社員・渡邊(太賀)は、ベテランデザイナー・天達(木野花)のもとに、ある報告をしに訪れるが...。

⼗年 Ten Years Japanの監督

⼗年 Ten Years Japanの出演者

原題
製作年
2018年
製作国
日本
上映時間
90分
ジャンル
オムニバス

『⼗年 Ten Years Japan』に投稿された感想・評価

nana

nanaの感想・評価

3.4

是枝裕和プロジェクト

5人の監督による5つのオムニバス映画。
是枝裕和監督総合監修。

10年後の日本を舞台に現在懸念される問題を描いている。
高齢化社会·原発·AI…
もしかして…そんな作品たち。

·PLAN75
安楽死を選べたら?
75歳以上の安楽死を国が推奨するように。
貧しい老人を積極的に安楽死プランに公務員が勧誘する。
尊厳。お金も無いし…。
自分で死を選べる時代に。
「その時が近づいたら冷静でいられなくなる人がいる」そのための精神安定剤。
いざとなったら人ってそんなに簡単に死ねないものか。
体育館のような場所での説明が無機質で合理的。職員の笑顔との対比で観る側の違和感を煽る。


·いたずら同盟
苦しまない世界。
人工知能システムの効率的な将来予想での教育で人は幸せになれるのか?
自分の意志をもった少年達が疑問を抱き、行動をおこす。
國村隼さんの演技が印象的。
プログラムで育っても、「死」が琴線に触れる少年達は純粋さが残っている。


·DATA
母を亡くした女子高生が生前のデータ・デジタル遺産から母の実像を感じ、歓喜するが意外な母の一面を知る。
杉咲花の食事シーンがいい。
「血の通った」ストーリーになっている。
温かみがある。
5話の中で一番ほっと出来る。
ヒロインの笑顔。かわいい。
父親役の田中哲二もほっこりさせる。


·その空気は見えない
大気汚染により、地下生活を余儀なくされる日本。
太陽のない生活。
ヒロインは友人の失踪をきっかけに生活に疑問を持ち、地上に憧れを持つ。
知らない世界を知りたい。
こんな陰鬱な世界·絶対嫌だ。
全体に暗い。


·美しい国
自衛隊徴兵制が義務化。
告知キャンペーンを請け負った広告代理店のサラリーマンと、ブルーカラーの人達。
立場が違えば見える景色が違う。
こめられたメッセージ。
ハッとさせられる展開と仲野太賀の演技が良い。


重苦しいテーマだが、オムニバスなのでサラッと観れる。
PLAN75のインパクトが強い方が多いそう。
子供の成長と最後の死・環境。
どの作品も感慨深い。



問題提起とSF
十年 Ten Years Japan

未来とは、今を生きること

是枝裕和監督総合監修の国際共同プロジェクト。
日本の10年後の社会や人間を、5名の新鋭監督たちが描く。

高齢化問題、AIの発達から生まれるAI教育、デジタル社会が遺し続けるデジタル遺産(データ)、原発問題、(自衛隊の人材不足から想定される)徴兵制。
いずれも切り込んでいる社会問題に切れ味がある。
下記、それぞれの作品を簡単にレビュー。


#PLAN75
75歳以上の高齢者に安楽死を奨励する制度「PLAN75」ができる。
将来においてさらなる高齢化が進み、養わないといけない人たちを養い切れない可能性がある中で、命や人としての尊厳、生と死をどう定義づけるか、何で定義づけるか、から議論が始まるかもしれない。

命を救うためにあったカウンセリングが、死を選ばせるためにも用いられることになるのは怖いが、その人が望むのであれば、生きていく希望も労力もないのであれば、それも一つの選択として受け入れられてもおかしくはないと感じてしまわざるを得ない描写が観ていて辛かった。

人の命はさらに選別されていく時代に突入するかもしれない怖さ。
でもこれは、最大限その人側の意見が尊重されるべきであることが重要であると思う。


#いたずら同盟
AIにより理想の道徳を刷り込まれるIT特区ができたらどうなるか。
埋め込まれたチップにより、自分の将来を半ば強制的に最適配置されるように誘導され、必ずしも正しいかどうか定かではない決められた道徳を押しつけられるのはさすがによくないであろう。

いわゆる言うことを聞くことが正義になる世界は怖い。洗脳でしかない。

殺処分されることとなった馬を助けに行くシーンは、道徳的にアウトとされていたが、最後に理想の道徳がアップデートされていた。

これは要するに、誰かがはみ出して行動を起こさないと理想の道徳がアップデートされずに、理想という名の都合のよい道徳を押しつけられることが示されており、危険であると感じた。
そんな世界は真っ平御免である。


#DATA
データが遺産として残り続けて知らないでいいことも知ってしまわざるを得ないことは、本当に幸せであるのかどうか。

気になると調べたことにより、親に対して疑心暗鬼を持たざるを得なくなるが、知らない方が幸せなことは世の中にたくさんある。

何でもかんでも保存されて知ることができたらよいと言うものでもない。


#その空気は見えない
原発による放射線での大気汚染から逃れるために地下に住む人たちの物語。

そもそも原発により住む世界すらも変えられ兼ねないことまで考えたことはなかった。
しかもそこで地下に住むという発想も全くナンセンスではないと、まずは設定に驚かされた。

今自分たちは地上で太陽を浴びながら、ときに雨に打たれながら生きることが当たり前であるが、全くそれができずに無機質で暗い地下でずっと暮らさないといけなくなったと想像したらどうだろうか。

今作のように間違いなく知らない希望のイメージがある地上に想いを馳せてしまうだろう。

原発はそれほど世界を変え得るものであることが、よくイメージできる作品であった。


#美しい国
自衛隊徴兵制が日本で導入されることになる。
技術は進歩するし、どんどん頭はよくなり、世の中は便利になっていくのに、肝心な部分は成長せずに、誤ちを繰り返し続ける。

殺し合うことは動物の性なのか。
止めることはできないのか。

戦争はときに(軍需)ビジネスに、政治に、使われて国も技術も発展していくがその恩恵を受けるのは一握りではないか。
それしか本当に手段はないのか。

人として生きる上での大切なことを蔑ろにしてまでもなお、あらゆる発展や誰かの利益のために人が殺し合うことに本当に意味があるのか、考え直すべきときかもしれない。

自衛隊を志願する人が減って、人手不足となり徴兵制ができないこともない気がするのが怖い。
そんな自分も道端で自衛隊に誘われたことがあるから、かなり現実味があり目を背けられない内容だった。

あくまで決定を下す側の行政は、客観的なのである。
自らが行くわけではない徴兵制に対し、あくまで客観的な視点から見た温度感の低さが、より作品に奥行きを作っているように見えた。
主演を太賀にしたのが活きてる。
あのラストを描くことの意義深さ。何ハッとなってるんだよっていう。


未来とは今の積み重ねであり、今を生きることの延長線上にできあがるものである。
このままだと無視できない問題に発展するかもしれないリアリティのある日本の10年後が、それぞれの視点から短編映画としてスクリーンに映し出されていた。
起こり得そうな問題だらけなのが怖かった。

未来を投影されることで、今をどう生きるか、を考えるきっかけにもなる。
それがキャッチコピーである「未来は、今を生きること」にも繋がっている。
意義のある取り組みだなーと思った。

P.S.
DATAで出てきた醤油ラーメンがめっちゃ美味しそうで、夜は醤油ラーメンを食べました。笑
こういう日々の積み重ねでも、十分に幸せだと思うのにね。
是枝プロデュースのオムニバス。
昨年公開された香港編を見逃しており、気になっていた。

1、2、4
近未来の切り取り方に既視感しかない。
低予算故の退屈な映像が見るに耐えず、優秀なアニメ作家にでも任せて欲しかった。
全編通じて美術、ガジェットが弱すぎる。
今から十年前にスマホの進化と普及を誰が的確に予見していたというのか。
ディティールが甘いのにその先のテーマや思想が整うわけがない。

「DATA」
十年の切り取り方が上品で3本目にしてようやく落ち着いて観ることが出来た。
杉咲花の目力と品に魅入られる。

「美しい国」
「愚行録」で随所に才気が見られた石川慶監督ならではの緊張感ある画力と太賀のメリハリの効いたチャラ営業マンは見応え充分。
長尺で10年後の徴兵や戦争や世論を覗いてみたいと思わせられる。
脇の甘い設定などは意識的かも。
短編としての完成度の高さに唸る。

是枝作品を一本付けてはバランスが崩れるのだろうが、プロローグとエピローグだけでもサービスして戴かないと。

2018劇場鑑賞102本目

『⼗年 Ten Years Japan』に似ている作品

LAPSE

上映日:

2019年02月16日

製作国:

上映時間:

105分

ジャンル:

3.1

あらすじ

『SIN』監督:志真 健太郎、キャスト:栁 俊太郎、内田 慈 、比嘉梨乃、手塚とおる​ STORY:世界で最も犯罪発生率が低く、生活の質が高いとされる2082年の日本。だがアマは犯罪に手…

>>続きを読む

恋と嘘

上映日:

2017年10月14日

製作国:

上映時間:

106分

ジャンル:

3.0

あらすじ

DNAなどあらゆるデータにもとづき政府が最良の結婚相手を通知してくれる、恋愛禁止の世界。多くの人がその“政府通知”を幸せな結婚のきっかけとして受け入れていた。人よりちょっと優柔不断な仁坂葵…

>>続きを読む

希望の国

上映日:

2012年10月20日

製作国:

上映時間:

133分

ジャンル:

3.3

あらすじ

東日本大震災から数年後。長島県東方沖で巨大地震が発生し、長島第一原発が事故を起こしてしまう。酪農を営む小野家は警戒区域の圏外となるが、道一本隔てた隣家の鈴木家は強制退避に。そんな中、小野家…

>>続きを読む

妻の愛、娘の時

上映日:

2018年09月01日

製作国:

上映時間:

121分
3.6

あらすじ

母の死を看取った娘・フイイン(シルヴア・チャン)は、母を父と同じ墓に入れるため、田舎にある父の墓を移そうとする。妻を優しく見守る夫・シアオピンや娘・ウェイウェイと共に、父の故郷を久しぶりに…

>>続きを読む

老人ファーム

上映日:

2019年04月13日

製作国:

上映時間:

82分
3.4

あらすじ

母親の病気をきっかけに、実家に帰ってきた主人公・和彦。職も変え、老人ホームで介護士として働き始める。毎日老人の介護をして、家では母親の愚痴を聞く。何もかも真面目にやっているはずなのに、 な…

>>続きを読む

キノの旅 -the Beautiful World-

上映日:

2005年02月19日

製作国:

上映時間:

30分

ジャンル:

配給:

  • KADOKAWA
3.5

あらすじ

旅人キノと相棒の言葉を話すモトラド(2輪車)は、一つのルールを決め世界中を旅していた。そのルールとは“一つの国に3日間だけとどまる”というもの。さまざまな問題や矛盾を抱える国に暮らす人々と…

>>続きを読む

関連記事

是枝裕和×Netflix!舞妓×食のドラマ「舞妓さんちのまかないさん」の美味なる魅力

若手演技派女優・杉咲花出演のおすすめ映画15本〈『楽園』『湯を沸かすほどの熱い愛』など〉

【発表】映画『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 第六章 回生篇』初日満足度ランキング1位獲得