七色星団

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3の七色星団のレビュー・感想・評価

4.1
ロケットの壮絶な生い立ちに焦点を当てつつも、アイツらの力の抜けた会話の妙と、合間に挟まれるアクションが本編全体をウェットに成り過ぎないようにバランスの取れた良い塩梅。

見果てぬ夢に取り憑かれ、それ以外の事には全く興味のないマッドサイエンティスト、ハイ・エボリューショナリーは昨今の"アイツにはアイツの正義がある"的な観客にも感傷を強いる描かれ方ではなく、THE 悪役としてキッチリ描かれていて、「ホント、腹立つなー」という清々しいほどに一点の曇りもない悪。演じるチャック・イウジが素晴らしい。
そして、アダム・ウォーロックですよ。
強いけどアホ。最高やん

個人的なベストシーン。
ヨンドゥ、泣きました。

完全じゃなくて良いんだ。みんな何かが欠けていて、それでも生きていく。

シリーズ通してのテーマ。人間賛歌…いや人間だけじゃないか、もはや生き物万歳な映画だよね。

キャラクターそれぞれの関係性と旅、それぞれの終着。見事な大団円。
『エンドゲーム』以降のフェーズで行き先の分からない列車に乗ってさまよっていた気分だったが、ここで下車しても良いと思える程の快作だった。
七色星団

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